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中東・イスラーム圏における分極化とその政治・社会・文化的背景

基幹研究とは,共同利用・共同研究拠点である本研究所の中期的研究戦略の柱として,研究所内で自発的に組織された研究班によって展開される共同研究軸です。
2010(平成22)〜2015(平成27)年度の基幹研究「中東・イスラーム圏における人間移動と多元的社会編成」はこちらを,基幹研究「アフリカ文化研究に基づく多元的世界像の探求」はこちらをご覧ください。

ウェブサイト: https://meis2.aa-ken.jp/

計画期間:2016(平成28)〜
代表者:黒木英充
関連所員:飯塚正人,苅谷康太,熊倉和歌子,近藤信彰,高松洋一,床呂郁哉,野田仁,後藤絵美

概要

本基幹研究は,中東からアフリカ,中央アジア,東南アジアまでを含めたイスラーム圏において,現在最大の問題となっているところの「分極化」の問題を多角的かつ総合的に分析し,その背景を明らかにすることを目標とする。スンナ派とシーア派の宗派対立問題はその最も顕著な例であるが,ムスリムと非ムスリム,イスラーム主義と世俗主義,保守派と改革派,軍政と市民社会,国民統合の強化と分離主義など,重層的にして相互にねじれと逆説をはらんだ多数の対立軸が存在する。いずれにおいても,旧帝国から植民地,国民国家へと体制が変動するなかで,曲がりなりにも形成されてきた社会のなかの中間的多数派が,両極に引き裂かれていく過程が観察される。この多様な背景と時間的射程をもつプロセスとそこではたらく力学を解明してゆく本基幹研究は,2005(平成17)~2009(平成21)年度「中東イスラーム研究教育プロジェクト」,2010(平成22)~2015(平成27)年度基幹研究「中東・イスラーム圏における人間移動と多元的社会編成」の発展形である。ベイルート・コタキナバル両海外拠点を管轄するフィールドサイエンス研究企画センターや,「中東イスラーム研究拠点」と連携しながら,ベイルート拠点において共同利用・共同研究課題を国際的規模で推進する。また中東☆イスラーム研究/教育セミナー,オスマン文書セミナーなどを通じて次世代研究者の育成にも当たる。さらに歴史的画像資料の研究資源化と研究成果の社会還元を積極的に行う予定である。

関連する共同利用・共同研究課題



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