GICAS「アジア書字コーパス拠点」は,文部科学省のCOE拠点形成・特別推進研究(COE)「アジア書字コーパスに基づく文字情報学の創成」(Grammatological Informatics based on the Corpora of Asian Scripts)によって2001(平成13)〜2005(平成17)年度の5年度にわたり補助金を得て形成されてきた「COE研究拠点」の1つです。
GICAS 拠点が体系化を目指す「文字情報学」は,アジアにおいてとりわけ豊饒な「文字」を情報通信の基盤メディアとして捉え直し,ここに国際的な文字情報通信で求められる学問的基礎を与えることを目的とする新しい学問領域です。
GICASは,研究所の従来の研究活動をいっそう拡充して,統計的解析を行うに十分な規模の資料体(コーパス)として,アジア各地に蓄積される書字文化資料の「アジア書字コーパス」を構築してきました。各地に伝存する碑文・石経,諸宗教聖典の宮廷写本など,本文・字体の双方に規範を示すために作成された聖典書字資料がアジア各地に残存します。この電子化を中心とした「アジア書字コーパス」(Corpora of Asian Scripts)は,そこに投影されるアジアでの文字学問研究の伝統と文字使用文化の歴史の電子的な体現であり,「アジア書字コーパス」を現代の情報処理技術で実装することで,検証可能性を持つ新たな学問領域「文字情報学」の創成と体系化の基盤とすることができます。
「アジア書字コーパス」の実装は,文字情報処理に確固たる学問的基盤を与えることを意味し,これによって「アジア書字コーパス」に文字情報学の国際的レファレンス・センターとしての国際的な認知を得て,アジアの文化に根差した文字学研究・文字情報処理においても,我が国が主導的な立場に立つ事を目指すものです。
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