期間:2020-2022年度
本研究課題では、歴史学・考古学・文字学・法学等の異なる専門背景を持つ研究者が、秦代洞庭郡遷陵県の遺跡群(「里耶古城遺跡」)から出土した文書木簡(「里耶秦簡」)の定期的共同史料講読を通じて、当該県庁における日常的行政業務の実態を体系的に解明することを目的とする。中国最初の古代帝国を建てた秦朝では、県という基層の行政機関は、住民の把握、人的・物的資源の徴発、武器や生産道具の製造等を担い、経国の主柱となっていた。この基層の実態は帝国そのものの運営実態を伝えると考えられる。
Copyright © 2010 Research Institute for Languages and Cultures of Asia and Africa. All Rights Reserved.