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アジア・アフリカにおけるハザードに対する『在来知』の可能性の探究—人類学におけるミクロ-マクロ系の連関2

基幹研究とは,共同利用・共同研究拠点である本研究所の中期的研究戦略の柱として,研究所内で自発的に組織された研究班によって展開される共同研究軸です。
2010(平成22)〜2015(平成27)年度についてはこちらをご覧下さい。

ウェブサイト: http://coe.aa.tufs.ac.jp/kikanjinrui/index.html

計画期間:2016(平成28)〜
代表者:西井凉子
関連所員:河合香吏,栗原浩英,外川昌彦,床呂郁哉,吉田ゆか子,河合文

概要

グローバル化や近代化に伴い,各種の紛争,環境変動,人口変動(限界集落問題など),経済危機など,欧米中心的な理解では把握できないリスクやハザードが世界各地において進行し,人々の生活全体が脅威に晒される状況にある。こうした状況が昂じるにつれ,理性に基づく近代的テクノロジーによって,政治・経済・社会的事業はもちろんのこと,自然現象さえも人間にとって好ましい方向にコントロールしうるとの認識が,さまざまな地域において複数の異議申し立てに直面し,それに有効な答えや対処法を提示できずにいる。
本基幹研究では,このような硬直した事態に対応するため,アジア・アフリカ各地域に根付いたやり方=「在来知」を,本基幹研究が「人類学をめぐるミクロ-マクロ系の連関」という主題のもとで整備してきた理論的・方法論的地平から捉えなおし,リスク・ハザードに対処する人類の知を統一的に構想することを目的とする。こうして得られた「リスク・ハザードに対処する在来知」をめぐる知見は,日本を含む世界のどこにおいても検証や適応が可能である。基幹研究に集う人類学研究者の使命とは,アジア・アフリカからの「在来知」の個別を超えた多様な状況への適応可能性に道を拓き,国内外に向けて発信し,アジア・アフリカの諸問題の解決に寄与することであるにちがいない。

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