共同研究プロジェクト
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朝鮮語史研究
研究実施期間 : 2005年度〜2008年度

主査  伊藤 智ゆき

概要

 

 朝鮮語は朝鮮半島で話されている言語であり,日本語同様,その起源や系統関係が不明な言語である。また朝鮮語は15世紀半ばにハングルが創製されるまで固有の文字をもっていなかったため,朝鮮語史の研究はより困難なものになっている。
 それに加え,従来の朝鮮語の研究はそれぞれの研究者が特定の時代の朝鮮語について研究することが主で,朝鮮語史を研究する者同士が相互に協力することによって朝鮮語史全体の流れを追求するということはなかった。
 そもそも朝鮮語史の研究は,日本でも歴史の古い研究分野であり,研究者も大勢いるにも拘わらず,朝鮮語史をテーマにした研究会や学会も存在していない。朝鮮語史研究が発展しつつある今,研究者が各々の研究を通じて交流することは必要不可欠と見られる。
 そこで本プロジェクトでは,古代〜近代に至る朝鮮語の研究者が集まり,各時代の朝鮮語について,音韻・文法・書誌学等さまざまな側面からの分析を試みる。
 具体的には年2回の研究会を企画する(1回に1〜2名程度の研究発表を予定)。この研究会は,古代朝鮮語の内的再構,口訣資料や訓点資料の分析,諸文献の刊行経緯や制作方法等に関する書誌学的研究,中期朝鮮語・近代朝鮮語における音韻・文法・語法・方言に関する諸問題の研究,朝鮮漢字音研究等を発表のテーマとする。またこの研究会には,専門の研究者だけでなく,朝鮮語史研究を志す大学院生も多く参加するよう要請し,多角的な討論の場を目指す。


2006年度

 
研究会

 2006年度第1回
 日時 : 2006年4月29日(土) 13:00-17:00
 場所 : AA研小会議室(302室)
 プログラム :
  門脇誠一(北海道大学)
   「韓国語における『縦・横』を現す形式の変遷について」
  辻星児(岡山大学)
   「『尊海渡海日記』について」

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プロジェクト・メンバー
[主 査] 伊藤智ゆき
[所 員] 荒川慎太郎
[共同研究員] 伊藤英人、門脇誠一、岸田文隆、趙養成、陳南澤、辻星児、南潤珍、福井玲、藤本幸夫