第14回 ワークショップ「データと論文の間―フィールドサイエンスにおける論証とは」
2015年度からは、これまでの人文系を越えて、生物学、地質学、地球物理学などの理系のフィールドサイエンスの研究者の方々も含めて、「フィールドワークで得られたデータと論文の間」というテーマで、それぞれの分野独特の手続きや方法について、知見を交換することで、さらなるフィールドサイエンスの理論構築に資することを企図しております。
サイエンスの前提として、どの分野においても、テーマを設定した後に、仮説を構築し、それに沿ってデータを収集し、論文を書くという手続きがあります。しかし、人文系のフィールド調査による研究では、仮説、フィールドで得られたデータ、論文の間がブラックボックスになっていることが多く、データから結論を導き出すプロセスが必ずしも明確になっているとは限りません。また、研究の基盤となる一次データの扱いに関しても標準的手法が確立していない面があります。今回のシリーズではこのような点をふまえ、「データと論文の間」の過程を、さまざまな分野の研究者の方々とともに率直に話し合う場としたいと思います。
それに先立ちまして、2014年12月5日にワークショップを企画しました。プログラムは以下の通りです。
プログラム
日時 | 2014年12月5日(金)15:00-19:00 |
場所 | AA研マルチメディア会議室(304号室) |
司会 | 塩原 朝子(AA研) |
15:00-15:05 | 趣旨説明 : 西井 凉子(AA研) |
15:05-15:50 | <発表者1> 山越 康裕(AA研:言語学)【報告】 「母語話者の話すことばは正しいのか?:言語データの収集・分析における悩ましさ」 |
15:50-16:35 | <発表者2> 長沼 毅(広島大学:微生物生態学)【報告】 「辺境で気づいた Life in the slow lane」 |
16:35-16:45 | 休憩 |
16:45-17:30 | <発表者3> 梅崎 昌裕(東京大学:人類生態学)【報告】 「学際研究のおもしろさ:『パプアニューギニア高地人がサツマイモを食べて筋肉質になるのはなぜか?』プロジェクトを事例に」 |
17:30-19:00 | ディスカッション コメンテータ: 床呂 郁哉(AA研) |
企画 | アジア・アフリカ言語文化研究所フィールドサイエンス研究企画センター(FSC) |
共催 | AA研基幹研究人類学班「人類学におけるミクローマクロ系の連関」 |
お問い合わせ
fsc_office[at]aa.tufs.ac.jp(FSC事務局)あてにメールにてお問い合わせください。
*[at]を@に変更して送信ください。
※参加自由(登録不要)、参加費無料です。