2019年度第1回フィールドサイエンス・コロキアム
「フィールドで出会う性、性から出会うフィールド:イスラームとジェンダーとの関わりから」
一人ひとりが持つ「性」は、調査に出ようが出まいが実際には個々の人生に大きく関わっています。しかし、自分が生まれ育った場所を離れ、別の場所でのフィールド調査を志す時、「性」の存在をつきつけられることは少なくありません。とりわけ、ムスリムを対象としたフィールドでの「性」との出会いは、常に簡単な出来事として現れるわけではありません。思ってもみなかった状況で問題を引き起こしたり、行く手を阻む厄介な存在として現れたり、自分では制御不能なもののように思えることもあります。
語らないからよくわからない、「ある」ものとするべきでないから出会った時に面食らう。本コロキアムでは、そんな「性」との出会いについて、比較的最近エジプトやアルジェリアといったフィールドから帰国した、あるいは現在パキスタンや香港でフィールド調査を行う若手研究者を中心に、自らのフィールド体験の中に「性」との出会いを語り、その経験に正面から向き合い、当たり前に「ある」ものとしての付き合い方を考えます。
プログラム 【報告文】
日時 | 2020年1月10日(金)14:00-17:00 |
場所 | AA研マルチメディア会議室(304) |
【 報 告 】 | |
1. | 鳥山 純子(立命館大学) 「フィールドにおける性、このやっかいなる好機」 |
2. | 岡戸 真幸(上智大学) 「語られる男性性と沈黙:エジプトのフィールドで混乱する私」 |
3. | 小栗 宏太(東京外国語大学) 「二つの海の出会うところ:香港で触る/触られる」 |
4. | 山本 沙希(お茶の水女子大学) 「<性>と遭遇する空間—アルジェのタクシー車内で繰り広げられる会話」 |
5. | 賀川 恵理香(京都大学) 「気まずい、と感じること:パキスタンにおけるフィールドワーク」 |
共催 | アジア・アフリカ言語文化研究所フィールドサイエンス研究企画センター(FSC) |
日本学術振興会科学研究費 基盤研究(A)「イスラーム・ジェンダー学の構築のための基礎的総合的研究」(代表:長沢栄治) | |
立命館大学中東・イスラーム研究センター(CMEIS) |
お問い合わせ
fsc_office[at]aa.tufs.ac.jp(FSC事務局)あてにメールにてお問い合わせください。
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※参加自由(登録不要)、参加費無料です。