今年度は,短期言語研修特別企画として,史料講読研修「中国古代文書簡牘」を実施します。
受講希望者は下記によりお申込みください。
印刷用ページはこちら(研修内容詳細は9ページから)
1. 募集研修名 | 2017年度短期言語研修[特別企画]史料講読研修「中国古代文書簡牘」 |
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2. 募集人員 | 約10名 |
3. 募集期間 | 2017年5月1日(月)~ 2017年5月25日(木) 受付時間 午前9時30分~午後5時(正午~午後1時を除く) 持込みの場合,土・日・祝日を除きます。 郵送の場合は,5月25日(木)必着です。 Eメールの場合は, 5月25日(木)日本時間午後5時必着です。 平成29年度夏期言語研修の募集は終了しました。 第二次募集期間:2017年6月1日(木)~ 2017年6月26日(月) 受付時間 午前9時30分~午後5時(正午~午後1時を除く) 持込みの場合,土・日・祝日を除きます。 郵送の場合は,6月26日(月)必着です。 Eメールの場合は, 6月26日(月)日本時間午後5時必着です。 |
4. 応募資格 | 若手研究者を主な対象としていますが,上記の目的に必要な学力及び動機をお持ちの方であれば,ご応募いただけます。 |
5. 応募方法 | 所定の受講申込書に必要事項をご記入の上,在学証明書又は最終学校の卒業証明書(写)を添えて,お申し込み下さい。 ※申し込み方法は,直接持ち込み,郵送,Eメールのいずれかとします。 ※郵送の場合は,封筒の表に「短期言語研修申し込み」と朱書き願います。 受講申込書:wordファイル |
6. 選考方法 | 当研究所で書類審査により選考します。 |
7. 選考結果 | 受講の可否は,一次募集応募分については,6月末までに本人あてにEメールにて通知します。二次募集を行った場合は,7月下旬までに本人あてにEメールにて通知します。 |
8. 受講手続 | 受講を許可された方は,所定の期日までに,定められた額の受講料,宿泊料,食事代を一括納付して下さい。 金額の詳細は募集要項をご覧ください。 |
9. 修了証書 | 定められている授業時間数の3分の2以上出席し,かつ所定の成績を収めた受講者に修了証書を交付します。 |
10. 申込み先 | 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所2階206室 研究協力課共同研究拠点係 〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1 TEL 042-330-5603, FAX 042-330-5610 Email ilcaa-ilc[at]tufs.ac.jp [at]を@に置き換えて下さい。 |
時限 | 時間帯 | 9月6日 (水) | 9月7日 (木) | 9月8日 (金) | 9月9日 (土) | 9月10日 (日) |
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1 | 9:00–10:30 | 西北漢簡講読(人事関係文書,角谷) | 葬送簡牘概論(鈴木) | 里耶秦簡講読(往来文書と行政の分業体制,陶安) | 簡牘に見る古代社会生活史(目黒) | |
2 | 10:40–12:10 | 西北漢簡講読(下達文書の諸相,籾山) | 葬送簡牘演習(鈴木) | 里耶秦簡講読(証明文書の諸相,陶安) | 総合討論――世界史の中の文書行政(陶安) | |
3 | 13:00–14:30 | 簡牘学概論(角谷) | 西北漢簡講読(交通行政関係文書と記録,角谷) | 簡牘製作演習(高村) | 里耶秦簡講読(上計制度の運用実態,陶安) | |
4 | 14:40–16:10 | 文書行政概論(陶安) | 西北漢簡講読(上計根拠資料としての簿籍,籾山) | 簡牘製作演習(高村) | 里耶秦簡講読(簿籍と文書の保管技術,目黒) | |
5 | 16:20–17:50 | 簡牘形態分類理論(角谷) | 西北漢簡集成演習(出土状況から執務状況を復元,籾山) | 簡牘製作演習(高村) | 里耶秦簡集成演習(形状分類からみる簡牘の再利用,目黒) |
秦漢文書簡牘の実物が比較的纏まって出土した場所は,漢代の長城の西端に当たる甘粛省の敦煌から内蒙古自治区の額濟納旗(えちなき)にかけて広がる乾燥地帯と,秦代の遷陵県が置かれていた湖南省龍山県里耶鎮とである。前者のいわゆる「西北漢簡」(敦煌漢簡や居延漢簡等)は,主として軍政行政機関が作成した文書や簿籍を内容とするのに対し,後者の「里耶秦簡」は,民政の地方行政機関が廃棄した文書や簿籍から構成される。秦代と漢代の時代的変遷もよく読み取れるので,文書簡牘はこの二つの史料群に分けて講読を行う。なお,日本の伝統的な文書簡牘研究は西北漢簡を中心に発展してきたので,材料の時代順とは逆に,学術史的流れに沿って西北漢簡から講読を始める。
また,文書簡牘の古文書学的研究に関する次の文献を事前に読んでおいてください。
・籾山明「日本における居延漢簡研究の回顧と展望――古文書学的研究を中心に」(籾山明・佐藤信編『文献と遺物の境界II――中国出土簡牘史料の生態的研究』,東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所,2014年。籾山明『秦漢出土文字史料の研究』(創文社,2015年)にも収録)
・永田英正「文書行政」(松丸道雄・古賀登・永田英正・尾形勇・佐竹康彦『殷周秦漢時代史の基本問題』,汲古書院,2001年)
・角谷常子「中国の木簡――秦漢帝国では」(木簡学会編『木簡から古代はみえる』,岩波新書,2010年)
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