Trainingスワヒリ語

研修期間
2010年8月2日(月)~2010年9月3日(金)
午前9時50分 ~ 午後3時10分 (土・日曜日は休講)
研修時間
100時間
研修会場
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所(AA研)
(東京都府中市朝日町3-11-1)
講師
ファトゥマ カッシム モハメッド(東京大学生産技術研究所大学院生,NHKスワヒリ語ラジオニュースアナウンサー)
ポール ジョセフ アマニ(明治大学大学院生)
文化講演
サカキ マンゴー(音楽研究家・演奏家)
日野舜也(東京外国語大学名誉教授)
宮本正興(中部大学教授)
鈴木英明(日本学術振興会特別研究員)
受講料
60,000円(税込み)
教材
『Swahili Text』(Fatma Kassim Mohamed, Paul Joseph Amani, Osamu Hieda)
1.期間と時間
8月2日から9月3日まで,1日4時間,合計100時間
2.講師
○主任講師:
稗田乃
○外国人講師:
ファトゥマ・カッシム・モハメッド(東京大学生産技術研究所大学院生,NHKスワヒリ語ラジオニュースアナウンサー)
ポール・ジョセフ・アマニ(明治大学大学院生)
文化講演者:
サカキ・マンゴー(音楽研究家・演奏家)日野舜也(東京外国語大学名誉教授)
宮本正興(中部大学教授)
鈴木英明(日本学術振興会特別研究員)
3.教材
スワヒリ語研修テキスト1: | Swahili Text by Fatma Kassim Mohamed, Paul Joseph Amani, and Osamu Hieda |
スワヒリ語研修テキスト2: | スワヒリ語文法,稗田乃(著) |
オリジナルのテキストを,2編,用意した。スワヒリ語研修テキスト1は,前半がスワヒリ語読解のためのテキストと,後半が文法をマスターするための文法パターン練習からなる。スワヒリ語研修テキスト2は,スワヒリ語文法の解説である。
4.受講生
4名の一般受講生と,3名の東京外国語大学大履修生の合計7名である。
5.会場
研究所をおもな会場として使用した。ただし,夏季休暇中は,府中市生涯学習センターを使用した。
6.授業
文法の解説と練習は主任講師が行った。スワヒリ語研修テキスト2の主要な文法を,パワーポイントを説明した。また,文法パターン練習を行った。会話と読解と作文の練習は外国人講師が行った。スワヒリ語研修テキスト1と追加したプリントを用いた。会話,読解,作文の練習において,文法の説明を必要としたときは,主任講師が適宜,説明を行った。
毎週末には,文法をマスターしたかを確認するための小テストを行った。また,研修の後半においては,単語練習のための小テストをほぼ毎日行った。研修の最後の週には,単語練習のほかに,文法のおさらいのための小テストを毎日行った。
7.文化講演
第1回文化講演 8月6日 講師:サカキ・マンゴー氏
「親指ピアノ」を中心としたアフリカの楽器と音楽について
第2回文化講演 8月13日 講師:日野舜也講師
スワヒリ化の過程について
第3回文化講演8月31日 講師:宮本正興講師
スワヒリ語文学について
第4回文化講演 9月2日 講師:鈴木英明講師
インド洋とアフリカ内陸部をつなぐスワヒリ海岸の歴史について
8.研修の成果
優れた,また,熱心な外国人講師の授業により,受講生は,基礎的なスワヒリ語会話をマスターすることができた。さらに,簡単な読み物を読むための読解力と,自己紹介など簡単なスワヒリ語を書く作文力を身につけることができた。
多彩な講師を得て,スワヒリ海岸を中心とする歴史,文化,文学についての文化講演をおこなうことにより,アフリカ研究の面白さを受講生に伝えることができた。
スワヒリ語の文法については,従来の研究において十分に明らかになっていない部分が残されている。ネイティブ話者である外国人講師に主任講師が授業中に質問することにより,それらの問題のすべてとは言えないが,そのいくつかを解決することができた。問題を解決するためのフィールドワーク的な手法を受講生にしめすことにより,受講生は,スワヒリ語研究の現状を理解するとともに,言語を研究することの面白さを体得したと期待する。
(稗田乃)