今月の一枚 2024年3月:「寺のビュッフェ」
2024.03.01
こちらにはひと月に一度,AA研スタッフや共同研究員がフィールド調査の際に撮った写真を載せています。
(写真の著作権は撮影者にあります。無断・無許可でのご使用は固くお断りします。)

上座部仏教を信仰する人々が多いラオスでは,特に都市部にはいたるところに寺がある。早朝になると寺の僧侶たちは列をなして近所を歩いて回り,道端で住民から食べ物の喜捨を受ける。その後寺に戻ってきた僧侶は朝食をとるが,その際に寺に料理を持ってくる人々もいる。蒸したもち米,炒め物,煮物,ジェオ(jeo)と呼ばれる野菜ペースト,果物など,多種多彩な品が毎朝持ち寄られる。僧侶が食事を終えて去ると,寺に集まった人々もテーブルを囲む。ある時,私の友人はこれを「寺のビュッフェ」だと表現した。毎日メニューが変わる「寺のビュッフェ」は,人々の食生活について知るための面白い窓口だ。
2023年8月24日
ラオス・首都ビエンチャン,シアンダー寺
大村 優介 撮影