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今月の一枚 2021年4月:カーパーリーシュヴァラ寺院

2021.04.01

こちらにはひと月に一度,AA研スタッフや共同研究員がフィールド調査の際に撮った写真を載せています。
(写真の著作権は撮影者にあります。無断・無許可でのご使用は固くお断りします。)

カーパーリーシュヴァラとは,頭蓋骨を意味する「カーパーラ」と,主宰神を意味する「イーシュヴァラ」の複合語で,シヴァの異名の一つである。6世紀ごろに登場した初期シヴァ教の一派にカーパーリカというものがあり,同派の修行者たちは自分たちの体に灰を塗って,人間の頭蓋骨を托鉢用のお椀に使っていたと伝えられている。南インドではヒンドゥー寺院の正面の門を極彩色に飾ることが多く,このカーパーリーシュヴァラ寺院の門も,北インドでは見られないような意匠が盛り込まれている。

2020年2月28日
インド共和国チェンナイ
小倉 智史 撮影