今月の一枚 2021年5月:ダマスカスのスカーフ専門店
2021.05.06
こちらにはひと月に一度,AA研スタッフや共同研究員がフィールド調査の際に撮った写真を載せています。
(写真の著作権は撮影者にあります。無断・無許可でのご使用は固くお断りします。)

ウマイヤモスクに通じるスーク(市場)の中にあったスカーフ専門店の店内をのぞいたとき,思わずあっと声が出た。壁と棚いっぱいに色とりどりのスカーフが並んでいる様子は,2000年代以降にイスラーム圏各地で増え始めたスカーフ店と同じだった。他と異なっていたのが,棚の上に半身のマネキンがずらりと並べられていたことである。それぞれ,重ねる布の色柄の組み合わせや巻き方を変えていて,あたかもファッション雑誌の一ページのようであった。シリア危機,Covid-19以前の光景である。
2004年2月15日
シリア・ダマスカス市内
後藤 絵美 撮影