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今月の一枚 2022年6月:ワット・フォティビハン

2022.06.01

こちらにはひと月に一度,AA研スタッフや共同研究員がフィールド調査の際に撮った写真を載せています。
(写真の著作権は撮影者にあります。無断・無許可でのご使用は固くお断りします。)

タイと国境を接するマレーシアのクランタン州には,タイ語で寺院などの宗教施設を意味する「ワット」という語のつく施設が複数ある。ワット・フォティビハンもそのひとつ,涅槃仏で有名な寺院である。
熱帯の日差しを遮る屋根の下,40mにもなる仏像が横たわる。靴を脱いで,ひんやりとしたタイル張りの床を歩き,その後ろへと回ると,さまざまな仏像が並んだ静寂な空間がひろがる。広々とした敷地には,漢字で「凖提賓殿」と記された観音を祀る仏殿もある。タイの上座部仏教と中国の大乗仏教が混じり合い,イスラームを国教とするここマレーシアで独自の調和をなしている。

2018年3月3日
マレーシア,クランタン州トゥンパ
河合 文 撮影