News

今月の一枚 2026年2月:ヤギが角をかぶる:ミャンマー北部の昔話

2026.02.02

こちらにはひと月に一度,AA研スタッフや共同研究員がフィールド調査の際に撮った写真を載せています。
(写真の著作権は撮影者にあります。無断・無許可でのご使用は固くお断りします。)

ミャンマー北部では、ヤギは身近な動物です。町の中を歩いている姿も珍しくありません。この地域で「マトン」と呼ばれる肉も、周辺地域と同じく、実は多くがヤギ肉です。

この地域に暮らすカチン人には、ヤギにまつわるこんな昔話があります。昔、ヤギには角がなく、犬には角がありました。ある日、犬が臼に残ったもみ殻を食べようとしたとき、角が邪魔になって、臼の穴に顔が入りませんでした。そこで角を外して食べているすきに、ヤギがやってきてその角を奪い、自分の頭にかぶってしまいました。それ以来、ヤギには角があり、犬には角がなくなったのだそうです。

この話から生まれたのが、「ヤギが角をかぶる」(Bainam Rung Dagraw Ai)という言い回しです。これは、祭りに行きたいのに衣装がなく人から借りて間に合わせるような人のことを指します。

2011年12月17日
ミャンマー連邦 カチン州 ミッチーナー市
倉部慶太