Organizationフィールドサイエンス研究企画センター(FSC)

フィールドサイエンス研究企画センター(FSC)

フィールドサイエンス研究企画センターは2024年度をもって活動を終了しました。
2つの海外拠点およびFieldnet(フィールドネット)は,AA研本体により引き続き維持・運営されています。

本研究所は,2004(平成16)年度にフィールドサイエンス研究企画センター準備室を置いて,フィールドサイエンス研究企画センター(略称:FSC)の設立準備に当たってきましたが,2005(平成17)年度から所内措置によりFSCの活動を開始,2006(平成18)年4月に正式発足させました。本研究所の研究活動を特徴づけてきた臨地調査の手法をより実践的・理論的に洗練して,さまざまな学問の領域を横断する「フィールドサイエンス」という「現地学」を構築するとともに,臨地調査に関わる研究者間の連携を担うことを目的としています。また,2つの海外拠点を維持・運営しています。

スタッフ(2024年度)

太田 信宏(センター長),河合 文黒木 英充後藤 絵美品川 大輔床呂 郁哉緒方 しらべ

設置目的

FSCの目的は,主に2つあります。
1つは,本研究所の研究活動を特徴づけてきた臨地調査の手法をより理論的・実践的に開発して,様々な学問の領域を横断する「フィールドサイエンス」という「現地学」を構築すること,もう1つは調査関連データを体系的に蓄積し,臨地調査に関わる研究者間の連携の中枢を担うことです。

国立大学法人化の中で大学間の「競争」が過度に強調され,これまで営々と築かれてきた大学間の協力・連携関係がともすれば等閑視されかねない状況となりました。本研究所は,「フィールド」をキーワードとしてこうした協力・連携関係を維持・強化することを,全国共同利用研究所としての使命の一つであると改めて深く認識し,そのインターフェース機能を効果的に発揮する組織として,FSCを発足させました。

2009(平成21)年度末をもって半世紀近くに及んだ全国共同利用研究所としての歴史に幕を閉じ,2010(平成22)年4月から共同利用・共同研究拠点に移行した後も,本研究所のこうした認識は変わりません。付託された仕事に対して大きな責任を覚えるとともに,新たな研究活動の地平を広げるべく,FSCは日々努力を重ねています。

活動指針

現在,FSCの活動は次の2本の柱からなっています。

1.臨地調査の手法を理論的・実践的に開発

研究会を随時開催し,様々な専門分野の研究者とともに,調査手法やデータの意味づけ,さらに研究者と研究対象の関係性の問題などを集中的に議論します。またフィールドサイエンスを専門とする若手研究者を中心に研究手法の共有化と新たな開発を目指す「フィールドネット」のオンライン,オフラインの会合を継続的に実施します。

2.現地研究拠点の設置・運営

国際共同研究を展開するため,レバノンのベイルートに設置した研究拠点「中東研究日本センター」,マレーシアのコタキナバルに設置した研究拠点「コタキナバル・リエゾンオフィス」を中心に,学術交流を推進し,わが国におけるこの地域の研究の先端的拠点となることを目指しています。

歴代センター長

太田 信宏

2023(令和5)年度 ~ 2024(令和6)年度

床呂 郁哉

2021(令和3)~ 2022(令和4)年度

髙松 洋一

2019(平成31)~ 2020(令和2)年度

近藤 信彰

2017(平成29)~ 2018(平成30)年度

床呂 郁哉

2015(平成27)~ 2016(平成28)年度

真島 一郎

2013(平成25)~ 2014(平成26)年度

西井 凉子

2011(平成23)~ 2012(平成24)年度

飯塚 正人

2009(平成21)~ 2010(平成22)年度

黒木 英充

2005(平成17)~ 2008(平成20)年度

内堀 基光(準備室長)

2004(平成16)年度

規程

Fieldnet(フィールドネット)

Fieldnetは,フィールドワークを行う研究者が,分野や所属をこえて参加し,フィールドや研究上の情報を提供しあい,互いの知をむすぶネットワークとして機能することをめざしています。

具体的には,メンバーがフィールドワークに関するイベントや出版情報などを共有するためのウェブサイトおよびメールマガジン「フィールドネット便り」を運営しています。さらに,オンラインで得たつながりをオフラインのワークショップや研究会につなげ,研究成果やフィールドの情報,フィールドワークの手法に関する知見を交換する機会へと発展させていきます。なお若手のメンバーから企画を公募し,研究イベント「フィールドネット・ラウンジ」を毎年開催しています。

規程