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青井 隼人

特任研究員,博士(学術)

東京外国語大学
アジア・アフリカ言語文化研究所
〒183-8534 東京都府中市朝日町 3-11-1

Email: haoi[at]aa.tufs.ac.jp

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研究テーマ:琉球語学,音声学,音韻論


希少な言語音声学的特徴の記述をしながら,琉球列島のことばを調査・研究しています。

私の専門は琉球列島の言語の音声学・音韻論です。通言語的に珍しい言語音声学的特徴にとくに関心を持っています。琉球列島には多様な言語がありますが,どの言語も特異な特徴を有しており,興味が尽きることがありません。
これまで中心的に調査をおこなってきたのが宮古郡島に属する多良間島の言語(宮古多良間方言)です。多良間島ではこれまで主に次の2種類の調査をおこないました。1つが音韻体系の包括的な記述,もう1つが器械音声学的調査です。宮古多良間方言には通言語的に見ても極めて珍しい特徴がいくつか認められます。その代表的なものが奥舌面と舌端の2箇所で同時に狭めをつくる母音ーー私は「舌端母音」と呼んでいますーーです。この母音に関して,従来は調査者の聞き取りに基づく主観的な記述と散発的な音響的資料しか残されてきませんでした。そこで私は複数の器械音声学的資料(組織的な録音資料や静的パラトグラフィー資料)を収集し,それらを総合的に検討することを通して,舌端母音の新たな音声事実を明らかにしました。

最近の取り組み

(1) 宮古多良間方言のテキストと語彙の収集:これまで取り組んできた音声学・音韻論的な調査に加えて,テキストと語彙の収集に注力したいと考えています。この方言は,他の琉球列島の言語と同じく,消滅が危惧される危機方言ですので,テキストと語彙の収集は緊急的な課題と言えます。
(2) 沖縄伊江方言の調査・研究:舌端母音と並んで琉球列島の言語に特有の言語音声学的特徴が喉頭化子音です。やはり喉頭化子音も客観的な資料が乏しく,その音声詳細は充分に明らかにされていません。喉頭化子音を豊富に有する沖縄伊江方言の調査を通じて,喉頭化子音の記述をおこないたいと考えています


研究紹介:(画像をクリックすると全体が見られます)

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