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錦田 愛子

准教授,博士(文学)

東京外国語大学
アジア・アフリカ言語文化研究所
〒183-8534 東京都府中市朝日町3-11-1

Email: aikon[at]aa.tufs.ac.jp

個人ウェブサイト:http://aziza.web.fc2.com/

研究テーマ:中東地域研究


60年後のパレスチナ/イスラエル――長期化する紛争を,人々はどう生き抜くのか。

イスラーム教,キリスト教徒を中心とするパレスチナ人と,ユダヤ教徒のイスラエル人の間での紛争は,1948年のイスラエル建国以来すでに60年以上にわたり続いてきました。戦乱を逃れて家を追われた人々の離散(ディアスポラ)生活は長期化し,出身地での生活を知らない第二世代,第三世代が育ってきています。
そんな中,客地で生活を送るパレスチナ人は,アイデンティティの拠り所をどこに求めているのでしょう。またそこにホスト国政府の受け入れ政策はどう関わってくるのでしょう。こうした点について,私はパレスチナ自治区および隣接するヨルダン,レバノンをおもな調査地として研究を行ってきました。
政治的のみならず,法的にも社会的にも不安定な地位におかれた彼らが,国籍やパスポートを利用する様子や,抱くナショナルな帰属意識の状況からは,「難民」と呼ばれる人々による生存戦略が浮かび上がります。長期化する紛争の状況と,それを生き抜く人々の様子を,人類学,社会学,政治学などの方法論を用いて明らかにしていきたいと思っています。

最近取り組んでいること:マイノリティの事例として,ヨルダンのガザ難民,およびレバノン南部の「七つの村」の事例をとりあげ,各国政府による対パレスチナ政策の特徴や,難民という地位に潜在する構造的問題を照射しようとしています。


研究プロジェクト:


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