東地中海における人間移動と「人間の安全保障」

研究会・ワークショップのお知らせ

2006年度(平成18年度)

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(11/24掲載)
臨時研究会「パレスチナ/イスラエルの地理情報学と地図」(12/8)のお知らせ

東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所(AA研)共同研究プロジェクト「東地中海地域における人間移動と『人間の安全保障』」(主査:黒木英充)では、12月に来日される予定のオランダの地理学者ヤン・デヨン氏を囲んで、臨時の研究会を開催します。
  今日深刻化する一方のパレスチナ問題ですが、デヨン氏は、しばしば参照されるイスラエルの占領域拡大などの基本的な地理情報の収集と地図の作成に関わってこられた方です。パレスチナ/イスラエル問題がこれまで空間的にどのように認識されてきたか、地理学・地理情報学・政治学などの交錯する興味深いお話が伺える貴重な機会です。この研究会は公開で、事前登録は不要です。どうぞ奮って御参加ください。

日時:2006年12月8日(金)16:00~18:00
場所:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所マルチメディアセミナー室(306号室)
    東京都府中市朝日町3-11-1  交通案内はこちら
講師:Jan Willem de Jong(Consultant Strategic Planning, PLO-Negotiations Affairs Dpt.)
話題:パレスチナ/イスラエルの地理情報学と地図(仮題)
言語:英語、通訳なし
参加費:無料。公開で、事前登録は不要です。
講師経歴:
Jan de Jong 氏は1950年生まれ。アムステルダム大学、ユトレヒト大学、マンチェスター大学などで歴史地理学、地理情報学の研究を続け、1987年以降パレスチナとりわけエルサレムにおける土地利用計画と地理情報集積の実務に携わってきました。近年は特に西岸地区とガザにおけるイスラエルの政策の影響について地理学的観点から研究を進めています。その一端については次をご参照ください。
http://www.fmep.org/ ( Metropolitan and Greater Jerusalem Reports and Maps,1997, 1998)
*今回、デヨン氏は、科学研究費補助金「現代アジア・アフリカ地域におけるトランスナショナルな政治社会運動の比較研究」(代表:酒井啓子・東京外国語大学大学院教授)の招聘により来日されます。

主催:
東京外国語大学AA研共同研究プロジェクト「東地中海地域における人間移動と「人間の安全保障」」
科学研究費補助金・基盤研究(A)(1) 「新たな東地中海地域像の構築―民族・宗派対立と人間移動」(代表:黒木英充)
日本学術振興会人文・社会科学振興プロジェクト研究事業「地域研究による「人間の安全保障学」の構築」

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(11/8掲載)共同研究プロジェクト研究会(12/16)のお知らせ

以下の通り、共同研究プロジェクト「東地中海地域における人間移動と『人間の安全保障』」の研究会を開催します。 研究会は公開で行いますので、ご関心のある方々はふるってご参加下さい。事前登録の必要はありません。

日時:2006年12月16日(土)14:00~17:30
場所:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所マルチメディア会議室(304号室)
報告:
中村妙子(AA研共同研究員;お茶の水女子大学大学院)
「十字軍時代の『ヒトの移動』・『モノの移動』」(仮題)
吉村貴之(AA研共同研究員;東京大学産学官連携研究員)
「アルメニアと西欧列強---パリ講和会議を中心に」

趣旨:
東地中海地域におけるイスラームとキリスト教の関係を考えるとき、十字軍という歴史的事件は、後世に様々な影響を与えた巨大なインパクトをもつものでした。現在、その象徴的な意味合いは、グローバルな政治的暴力の応酬の中でますます重くなっています。
中村妙子さんは手堅い十字軍研究を積み重ねてこられましたが、今回はヒトとモノの移動という観点から十字軍の問題に切り込まれます。そしてとりわけその十字軍時代以来、東地中海地域のイスラーム国家に身を置くキリスト教徒は、ヨーロッパのキリスト教世界とどのような関係を結ぶか、という課題に向き合ってきました。この問題は、19世紀以降オスマン帝国が分解に向かう過程で、東地中海地域におけるエスニックな紛争の基調の一つをなしてゆきます。アルメニア近現代史研究の吉村貴之さんに、第一次世界大戦期のアルメニア人と西欧諸国の外交関係について、光を当てて頂きます。
この二つの研究報告を通じて、東地中海地域におけるキリスト教徒の問題を、巨視的に把握する機会を提供できればと考えます。
なお、本研究会は、東京外国語大学中東イスラーム研究教育プロジェクト(AA研班)の活動の一環としても位置づけられております。

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(6/9掲載)
連続国際ワークショップ「近代レバノンの歴史を考える」(7/8,14)のお知らせ

 AA研共同研究プロジェクト「東地中海地域における人間移動と「人間の安全保障」」は、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所「中東イスラーム研究教育プロジェクト」および科研基盤(A)(1)「新たな東地中海地域像の構築―民族・宗派対立と人間移動」との共催で、7月に下記の連続ワークショップを開催いたします。このワークショップは公開で行いますので、ご関心のある方はどうぞふるってご参加ください。事前登録は不要です。

【第一回】
趣旨:レバノンは中東の中では例外的にキリスト教徒人口の比率が高い国です。オスマン・アラブ史を専門とするアブーフサインさんが、レバノンを超えたより大きな枠組みの中でムスリム・非ムスリム問題を議論します。またサイードさんは、オスマン期レバノンの代表的都市トリポリにおけるスンナ派ウラマーにしてスーフィーでもあった政治家ムハンマド・アルジスルの活動について、非ムスリムとの関係も視野に入れながら、オスマン末期から仏委任統治期の彼の役割を再評価します。

日時:2006年7月8日(土)14:00~17:30
場所:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所大会議室(303号室)
報告(1):
Abdul-Rahim Abu-Husayn (Professor, American University of Beirut)
"The Others Within: The Islamic State and Non-Muslim Communities A Historical Survey with Special Reference to the OttomanState"(英語, 通訳なし)
報告(2)
Abdallah Said (Lecturer, Lebanese University)
"Al-Shaykh Muhammad al-Jisr and the Society of Tripoli, 1881-1934" (アラビア語, 日本語通訳あり)


【第二回】
趣旨:レバノンの近代は、山岳地域における有力家系の連合体が、相互の勢力抗争と国際的規模での紛争を経て、宗派体制という特異な形態の国民国家に変容する過程でした。アブーフサインさんは、現在のレバノン国家の中にオスマン的過去を見出し、歴史を逆照射します。また、レバノンは実に様々な立場の魅力的な政治家を輩出していますが、そうした人物を歴史家が描くことの問題性を、サイードさんが議論します。

日時:2006年7月14日(金)16:00~19:00
場所:東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所マルチメディア会議室(304号室)
報告(1):
Abdul-Rahim Abu-Husayn (Professor, American University of Beirut)
"Lebanon from an Ottoman Mountain Principality to a Nation State: A Historian's Reading of the Lebanese Ottoman Past"(英語, 通訳なし)
報告(2)
Abdallah Said (Lecturer, Lebanese University)
"Methodology for the Historical Writing of the Political Personalities"(アラビア語, 日本語通訳あり)

*いずれも終了後、懇親会を予定しています。
*このワークショップは公開で行います。
*無料、事前登録不要。

主催:
「中東イスラーム研究教育プロジェクト」
東外大AA研共同研究プロジェクト「東地中海地域における人間移動と「人間の安全保障」」
・日本学術振興会 科学研究費補助金・基盤研究(A)(1)「新たな東地中海地域像の構築―民族・宗派対立と人間移動」

問い合わせ先:
「中東イスラーム研究教育プロジェクト」事務局
(AA研フィールドサイエンス研究企画センター(FSC)内)
meis[a]aa.tufs.ac.jp *[a]をアットマーク@に置き換えてください。

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