海外学術調査フォーラム

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  • IV 南・西アジア・北アフリカ
  • IV 南・西アジア・北アフリカ

    座長黒木 英充(AA研)
    飯塚 正人(AA研)
    話題提供者石井 溥(AA研)
    タイトル「科研海外学術調査と政治情勢」

     地域別分科会IV「南・西アジア・北アフリカ」は、6月23日15:00-17:30、アジア・アフリカ言語文化研究所7階705号室にて行なわれた。地域分科会の中では人数的にも小規模であったが、座長の適切な進行のもと、終始和やかな雰囲気のうちにも活発な意見交換・情報提供がなされた。

     参加者は座長二名:黒木英充/飯塚正人、話題提供者:石井溥、書記:荒川慎太郎、所内参加者:高島淳(以上AA研所員、フェロー)、業務補佐:錦田愛子(AA研非常勤研究員)、ほか四名、天野卓(東京農業大学)、服部範子(兵庫教育大学)、原隆一(大東文化大学国際関係学部)、南真木人(国立民族学博物館)であった。所外からの参加者の研究会題名は、天野卓:「バングラディッシュにおける在来家畜及び野生原種の遺伝学的・文化人類学的研究」、服部範子:「南アジアにおける女子教育及び助成のライフコースに関する総合的研究」、原隆一:「イラン・ザーグロス山地コル川流域地方の40年の社会変容」、南真木人:「マオイスト運動の台頭と地域社会への影響-政体変革期ネパールにおける人類学的研究」である。

     分科会開催に先立ち、飯塚より挨拶、分科会の流れなどについて説明があった。続いて、地域分科会両座長、錦田非常勤研究員の紹介も含む参加者全員による自己紹介(所属、研究課題、フィールド)があった。また、飯塚より『通信』掲載の小田所員「レバノンからの脱出」抜き刷りについて説明があった。

     石井より、「海外調査と政治情勢-ネパール研究者の視点から」を「科研海外学術調査と政治情勢」と、一部予定タイトルを変更した発表が行われた。「研究対象地域」をネット検索する際などのデータベース処理の問題点、海外学術調査と科研との関わり、ネパール・イラクなど政治情勢の荒れた地域における科研研究、その比較検討について、自身の実地調査の経験に基づいて報告が行なわれた。これに対し、参加者それぞれの対象地域・所属学会の状況と比較した、質疑・コメントが寄せられた。

     最後に、各参加者より意見交換・情報交換が行われた。特に、ネパール、パキスタン調査渡航の危険度、他の危険地域への渡航の問題点に関して意見交換が行われた。科研申請書の記載事項に関しても注意点が指摘された。普段比較検討することの出来ない、大学の事務ごとの経費使用ルールの違いについて、実例も示されて情報交換が行われた。


    (報告:荒川 慎太郎(AA研))