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大村 優介

研究機関研究員

東京外国語大学
アジア・アフリカ言語文化研究所
〒183-8534 東京都府中市朝日町 3-11-1

Email: omura.yusuke[at]aa.tufs.ac.jp

個人ウェブサイト:https://sites.google.com/view/yusuke-omura-anthro

研究テーマ:個人についての記述,倫理,自己,クィア,セクシュアリティ,踊り,現代芸術,ラオス


人が日々を生きる様々な場面に現れる,美的かつ倫理的な側面について研究しています。

私はラオスの首都ビエンチャンを調査地に定め,2019年から現在に至るまで文化人類学的な研究を行っています。そこでは主に首都の男性同性愛的欲望を持つ人々のネットワークや社交に関する調査や,現代芸術を実践する若手芸術家の活動に関する調査などを行ってきました。
近年特に中心的に取り組んでいるのは,特定の人の来歴や,現在の生活における振る舞いに時間をかけて密着し,その人にフォーカスを当てて記述するエスノグラフィーの試みです。首都に単身住んでいる一人の男性同性愛者の生活の場面を対象とし,親族との関係,都市空間における生活圏の構築,仏教の信仰実践などの複数の側面から,かれの進行中の生において「賭けられていること」,重要なことはどのようなことなのか,分析しています。その際,倫理やセルフ(自己)についての人類学的な議論を導きとしながら,日々編み上げられる一個人の生を「表現」と捉え,個人の「生きること」が持つ美的かつ倫理的な性質を浮き彫りにすることを目指しています。

最近取り組んでいること:

人間の生を「表現」として捉えることの延長線上で,生きることを「踊ること」として考えてみたらどうだろうか,という発想を出発点とした研究も試みています。ここで「踊ること」とは,人間が身体性を伴いつつ他者や環境に働きかけたり,自己の実践を方向付け,自己を表現したりする営みを広く含む概念として用いています。また,(芸術・芸能として行われる,狭義の)踊りを,(広義の)人間の生の「踊り」を身体的に記述することとして捉え,人間の生について記述する人類学の実践と協働する可能性についても考えています。


研究プロジェクト:




関連サイト:


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