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「アジア・アフリカの言語文化に関する国際的研究拠点」の活動の一環として、外国人(客員)研究員がAA研に一定期間滞在して、所員とともに行う共同利用・共同研究課題です。


これまでに組織された共同利用・共同研究課題(外国人客員共同研究型)

【2021年度】

◆ユーラシア中央部諸言語の知識管理の研究 ―トゥヴァ語とシベ語を中心に―

プロジェクトの概要

期間:2021年9月1日~2022年8月31日

本研究課題は日本学術振興会・外国人招へい研究者の研究課題として申請し,採択された研究課題「アルタイ諸言語のドキュメンテーションと文法研究をめぐる日ロ連携の新展開」の後継にあたる。同課題では,ロシア共和国の中南部,モンゴルとの国境地域で話されるチュルク諸語の一つ,トゥヴァ語について,トゥヴァ語の⺟語話者であり,自身もトゥヴァ語の言語学的研究を専門とする Arzhaana Syuryun氏をロシアより東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所(AA研)に招へいし,①トゥヴァ語のドキュメンテーション(一次資料の採録による言語の記録),②採録した言語資料を使った文法研究,の2点を中心とした研究を行う。
本研究課題では,より②の研究に重点をおき,日本学術振興会・外国人招へい研究者の研究課題において採録,整理された談話資料と,本研究課題で新たに収集するエリシテーション資料を用いてトゥヴァ語とシベ語の知識管理(日本語で「のだ」「ている」「よ」「ね」などの要素で表されるような,話し手の発見や聞き手の情報・知識との整合性など発話参与者の情報・知識のステータスと処理にかかわる範疇)に関する要素の分析と対照を行う。
本研究課題で扱うトゥヴァ語やシベ語はチュルク諸語とモンゴル諸語の分布の境界地域に分布し,周辺の様々な系統の言語の影響を受けているとされる。本研究課題を通し,同地域における言語接触のあり方と,それに伴う言語の影響と変容の解明を目指す。

メンバー

研究代表者

  • シュリュン アルジャーナ

AA研所員

  • 児倉徳和

◆18世紀オスマン朝の黒人宦官長:ハジ・ベキル・アア(1746没)の碑文テキストおよび図書館蔵書の研究

プロジェクトの概要

期間:2021年9月1日~2022年8月31日

本研究は,18世紀のオスマン朝の宗教的,知的生活においてハジ・ベキル・アア(1746没)が果たした役割を探求するため,彼が建設した公共建築の碑文と,膨大なことで知られる彼の蔵書コレクションの分析を行う。ハジ・ベキル・アアはオスマン朝史上最も有力な黒人宦官長であり,皇子たちの教育や後宮の女性たちを監督する一方で,とりわけ皇帝マフムト1世の治世(1730-54)の前半における一連の大宰相の任免に関わった。
本研究は東京外国語大学が後援している「オスマン碑文データベース」およびアジア・アフリカ言語文化研究・情報利用資源研究センターのオンラインリソースの一つ「アラビア文字紀年銘(クロノグラム)年代計算プログラム」を利用する。

メンバー

研究代表者

  • アイヌル ハティージェ

AA研所員

  • 髙松洋一

◆ロレ語(インドネシア ロテ島)のスケッチ文法と注釈付きテキストの作成

プロジェクトの概要

期間:2021年9月1日~2022年8月31日

このプロジェクトでは塩原朝子AA研所員と共同でインドネシア東部のロテ島で約2万人が話すロテ語,ロレ方言を記録・記述します。この作業は2017年にAA研で開催されたワークショップで録音したデータを含め,過去のフィールドワークで収集したデータ(約6時間の録音)に基づいて行います。本プロジェクトの目標はこれらの録音に注釈をつけ,それに基づいてロレ方言の文法スケッチを作成することです。上述の録音はすべてネイティブスピーカーによる自発的な発話の記録であり,これらに対してELANとFLExというコンピュータソフトウェアを用いて注釈を付す予定です。上記の成果として得られた注釈付きテキストや文法スケッチに加えて,国際会議で発表するためのペーパーを執筆することも予定しています。

メンバー

研究代表者

  • バルク ジェルミー エマニュエル

AA研所員

  • 塩原朝子

◆バングラデシュ農村社会の社会経済動態と人の移動―ゴヒラ村を事例として

プロジェクトの概要

期間:2021年5月1日~2021年8月31日

本共同研究は,日本の南アジア研究やバングラデシュ研究の草分け的存在である文化人類学者・原忠彦教授(1934-90)が,1960年代に人類学的調査を行ったチッタゴン県ゴヒラ村を再訪し,その50年後の村落社会の変化を検証する共同研究である。AA研が2019年にバングラデシュのジャハンギルノゴル大学と締結した国際学術交流協に基づく共同研究交流の一部として,現地の研究者を加えたワークショップや研究会を開催し,地域社会の構造変動を長期的な視点から明らかにする様々な研究手法を検証する。

メンバー

研究代表者

  • ロンジョン シャハ パルト

AA研所員

  • 外川昌彦

◆近代インドの仏教復興運動と日本人学者木村日紀―その日印関係への貢献

プロジェクトの概要

期間:2021年4月1日~2021年7月31日

本共同研究は,1909年にインドに留学し,その後,カルカッタ大学などで教鞭をとった日本人仏教学者・木村日紀(龍寛,1882-1965)の活動について,インド側と日本側の記録を対比して検証する共同プロジェクトである。受入所員が研究代表者を務めた日本学術振興会とインド政府歴史研究評議会(ICHR)との二国間交流事業(2016年度)の共同研究を継承し,近代ベンガルの仏教復興運動の中に木村日紀の活動を位置づける事で,これまで知られていなかった戦前の日印間の学術交流の一端を明らかにする。

メンバー

研究代表者

  • シュミット クマル ボルア

AA研所員

  • 外川昌彦

【2020年度】

◆南アジアの多言語環境における物語文学

期間:2020年4月1日-2020年7月31日

共同研究課題の主たる目的は,中世・近世南アジアのペルシア語文学・物語の発展における,サンスクリットなど他言語との相互の影響関係を分析することである。具体的には,1) 申請者が研究期間中に分析するペルシア語文学作品について,サンスクリット文学側で共通・類似するモチーフ・表現などを特定する。2) とくにペルシア語翻訳・翻案文学を分析する際に,起点となったサンスクリット文学作品を分析し,翻訳との対応関係を示す。

メンバー

研究代表者

  • シャーバーズ ペーガ

AA研所員

  • 小倉智史

【2019年度】

◆村落、親族、広域世界―南アジアにおける民族誌的研究

プロジェクトの概要

期間:2019年4月1日-2019年7月31日

本共同研究課題は,南アジア・ベンガル地方の民族誌的研究の成果について,英領期にさかのぼる多様な民族誌的営為を検証し,人類学的研究の展開や関連領域に示唆を与える民族誌的研究の可能性を展望する。特に、AA研の故原忠彦教授(1934-1990)の東パキスタン時代の現地調査に基づくムスリム社会の民族誌を取り上げて、その意義を検証する。

メンバー

研究代表者

  • ダシュグプト オビジット

AA研所員

  • 外川昌彦

◆マレー語・ペルシア語の歴史的文献の比較研究

プロジェクトの概要

期間:2019年9月1日-2020年2月29日

本プロジェクトは、マレー語とペルシア語歴史文献の比較を行うものである。マレー語ではシャイルと呼ばれる韻文作品群を、まず、取り上げ、歴史的なシャイルをマレー語の歴史文献と比較しつつ、さらにペルシア語の叙事詩や歴史文献と比較し、近世のマレー語世界とペルシア語世界における歴史文献のあり方の共通と相違について洞察を得る。

メンバー

研究代表者

  • シャンベール・ロワール アンリ

受入所員

  • 近藤信彰

◆クイ語(インドネシア、東南西諸島州、アロール島)のドキュメンテーション

プロジェクトの概要

期間:2019年10月1日-2020年3月31日

このプロジェクトの目的はクイ語(インドネシア、東南西諸島州、アロール島)のドキュメンテーションを行うことである。言語のコミュニケーションにおける機能を主として扱う多くの言語ドキュメンテーションの試みと異なり、このプロジェクトではレゴレゴと呼ばれる伝統的口承文学における言語のドキュメンテーションを行う。

メンバー

研究代表者

  • カトゥビ

受入所員

  • 塩原朝子

【2018年度】

◆現代インドネシア語における社会行為と文法

プロジェクトの概要

期間:2017年11月1日-2018年6月30日

本共同研究は、インドネシアの話者が複数の文法体系−標準語と口語−をどのように使い分け相互行為を形作っているのかを探求することを目指した。AA研の研究者たちとの共同研究では、インドネシア語の自然会話コーパスを活用し、話者たちが異なった構文や文法の組み立て方をどのような機能的動機づけの下に、どのように相互行為構築のためのリソースとして活用しているのかを研究した。共同研究の成果は AA 研で開催されたセミナーやワークショップでの発表に加えて、国際ジャーナルへの 投稿や書籍の執筆などを通して発表した。

メンバー

研究代表者

  • ユーイング マイケル カーター

受入所員

  • 中山俊秀

◆持続可能な言語・文化の再活性化のための言語ドキュメンテーションと若年層の参画のモデル

プロジェクトの概要

期間:2018年1月1日-2018年7月15日

本共同研究では、消滅危機にある伝統言語の保持と再活性化活動を取り巻く社会的ダイナミクスについて、特に若者層が果たす役割を分析し、持続的な言語再活性化活動を構築する仕組みを探ることを目的とする。消滅危機言語の再活性化においては、伝統知識の記録や保持に関心が偏り、伝統知識の保有者である老年層が活動設計の中核要素として考えられがちであるが、再活性化活動の持続性の観点からは若年層の積極的な参画が重要な鍵となると思われる。そこで、若年層を取り込んだ活動が進 められている2つのコミュニティー−タイ・ペチャブリ県の黒タイ族コミュニティーと沖縄県宮古島市の池間島のコミュニティー−の比較研究を通して、若年層の参画が再活性化活動にもたらす社会的効果を探るとともに、持続的再活性化を実現するモデルを探求する。

メンバー

研究代表者

  • スララッデチャ スミットラ

受入所員

  • 中山俊秀

◆トルキスタンからイスタンブルへ―自由を求めて:20 世紀初頭の中央アジアにおける政治運動・知識人運動の比較研究

プロジェクトの概要

期間:2018年4月1日-2018年7月31日

19 世紀における植民地主義拡大の間に、近代イスラーム思想が出現し、植民地の影響が政治と教育の分野における新しいエリートの形成に貢献したと言っても過言ではない。近代主義のビジョンとアジェンダを開拓した最も著名な近代主義者にしてトルキスタンの指導的知識人はアブドゥルラウフ・フィトラト(1886-1938年)であり、まず彼は、現地のムスリム・エリートの保守的なイスラーム思想および実践と闘った。その後は、新しく設置されたソビエト政権の厳格な教義主義と闘ったのである。反植民地主義的思想の発展期のトルキスタンの啓蒙者間の自由の概念におけるフィトラトの役割は、まだ研究の余地を残している。フィトラトをはじめとする中央アジア知識人のイスタンブルへの移住が、中央アジアの改革派運動の発展に重要な役割を果たしたことにこそ留意すべきである。本共同研究は、20世紀初頭のトルキスタンにおける反植民地主義的思想と知的変化の発展の中で、イスラ ーム主義から無神論へと変化をとげながら、フィトラトがどのように自由の概念に貢献したかを分析 するものであり、中央アジアの知識人史に対する重要な考察を提供しうる。

メンバー

研究代表者

  • アブディラシドフ ザイナビディン シャラビディノヴィッチ

受入所員

  • 野田仁

◆青海チベットの半農半牧民の言語・文化の研究

プロジェクトの概要

期間:2018年10月1日-2019年3月31日

研究目的:麦を中心とした農耕を行うとともに、家畜の移動放牧による牧畜も行う半農半牧という生業は、チベット高原で2000年以上にわたって営まれ、チベット文化の基層の重要な一部をなしている。本研究は、チベットの半農半牧民が長年にわたり育んできた環境と人と家畜のつながりに根ざした生活知(日常生活の中で育まれてきた技術や知恵の総体)を明らかにすることを目的とする。本共同研究の成果となる書籍『青海チベットの半農半牧民の生活知と文化語彙の記録(仮題)』は、従来の仏教中心の視点からは見えにくかった、チベットの基層文化に対する新たな視座を提供する。
研究方法:半農半牧の暮らしが営まれている青海省海南チベット族自治州貴徳県南部のM村を対象地域とする。M村は本研究の申請者の出身地でもあり、申請者は当地の環境と生業について熟知しているとともに、当地でのフィールドワークおよび資料収集の経験がある。その蓄積をもとにチベット語で上述の書籍の執筆を行う。

メンバー

研究代表者

  • ラシャムジャ(拉先加)

受入所員

  • 星 泉

【2017年度】

◆カラホト出土西夏文『三代属明言集』の研究

プロジェクトの概要

期間:2017年12月1日-2018年3月31日

西夏文『三代属明言集』(日本では『三世属明言集文』とも)は,カラ・ホト遺跡(中国内蒙古自治区)出土,ロシア東洋文献研究所(サンクト・ペテルブルグ)所蔵資料の西夏語詩歌集である。これまでに,ロシアのクチャーノフ教授,日本の西田龍雄教授,中国の史金波教授が,さまざまな角度から紹介・研究してきた。そして受入所員荒川慎太郎が「脚韻」の研究を行っている。本資料は西夏時代に続く元代,白雲宗(派)と関係するものであり,西夏の代表的な遺跡カラ・ホト出土いうものの,時代的には元の刊行物である可能性が高く,他に出土した印刷物についても元時代に成立したものがあることを傍証する。荒川の協力も得て,期待される成果は次のとおりである。 (1) 西夏文『三代属明言集』の研究・発表。中国密教史,西夏の教義研究に資する。 (2) 元時代の西夏語と,西夏時代の西夏語の差異の検証(おそらく同質ではない)という言語学的研究。

メンバー

研究代表者

  • 孫 伯君

受入所員

  • 荒川慎太郎

◆長沙馬王堆漢墓帛書字詞研究——以《相馬經》為中心

プロジェクトの概要

期間:2017年11月1日-2018年2月28日

長沙馬王堆漢墓簡牘帛書には,『周易』,『老子』,『相馬経』等五十余種の文献が含まれており,重要な学術的価値と文化的意義を有している。本共同研究の代表者がが主任を務める復旦大学出土文献与古文字研究中心は,湖南省博物館,中華書局と共同で『長沙馬王堆漢墓簡帛集成』を編纂出版した。この書によって馬王堆漢墓簡牘帛書が初めて全面的に公開され,帛書の綴合,釈文・注釈の作成において従来の研究を大きく上回る成果をあげた。しかし『長沙馬王堆漢墓簡帛集成』にはまだ改善の余地が多く残されている。本共同研究では,本書出版 後の学界の研究成果を十分にとりいれ,本書の釈文と注釈の整理をあらためて行い,馬王堆簡帛文献研究をさらに前進させたいと考えている。

メンバー

研究代表者

  • 劉 釗

受入所員

  • 陶安あんど



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