小倉 智史 (おぐら さとし)

1983年11月 千葉県生まれ

中世後期から近世にかけての南アジアと内陸アジアの間あたりの歴史を研究しています。目下取り組んでいるのは、シャーミール朝・チャク朝時代のカシミール史、『ラージャタランギニー』からムガル朝期のペルシア語年代記への歴史情報の伝承等です。ムスリム史家による南アジア・イスラーム前史の受容や、「ヒンドゥー教」の歴史的構築過程、トランスヒマラヤ地域における人とモノの移動などにも興味を持っています。

史料研究の過程で翻訳文献を扱い始めた経緯から、国際共同研究プロジェクトPerso-Indicaに2015年から参加しています。2019年3月には、AA研で第6回Perso-Indicaカンファレンス「ムガル宮廷におけるインド的学知を分類する:『アーイーニ・アクバリー』」を主催しました。

学歴

2002年3月千葉県立長生高等学校卒業
2002年4月明治大学文学部東洋史専攻入学(2005年からアジア史専攻に名称変更)
2006年3月同上卒業
2006年4月京都大学大学院文学研究科修士課程歴史文化学専攻 西南アジア史学専修入学
2008年3月同上修了
2008年4月京都大学大学院文学研究科博士後期課程歴史文化学専攻 西南アジア史学専修進学
2014年3月同上研究指導認定退学
2015年7月博士(文学) 学位取得

職歴

2017年4月〜現在東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 助教

その他経歴

2010年4月〜14年3月国立民族学博物館 館外研究員
2010年5月〜10年10月京都大学ユーラシア文化研究センター オフィス・アシスタント
2012年4月〜15年3月東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 共同研究員
2013年5月〜14年3月京都大学イスラーム地域研究センター オフィス・アシスタント
2014年4月〜17年3月日本学術振興会特別研究員PD(京都大学人文科学研究所)

在外研究歴

2010年11月〜12年11月アリーガル・ムスリム大学ペルシア語研究所
2016年11月〜17年3月マルティン・ルター大学インド学専攻

受賞歴

2006年3月駿台史学会賞(卒業論文に対して)

競争的資金等

2010年11月〜11年11月京都大学教育研究振興財団:長期派遣助成
「前植民地期カシミールの社会・宗教的動態」
2013年7月〜14年6月富士ゼロックス株式会社 小林節太郎記念基金: 小林フェローシッププログラム
「14世紀から17世紀にかけてのカシミールにおけるスーフィー教団の形成と活動実態」
2014年4月〜17年3月日本学術振興会: 特別研究員奨励費(PD)
「15−17世紀カシミールのヒンドゥー・ムスリムの知的交流:翻訳文献を手がかりに」
2016年4月〜19年3月日本学術振興会: 科学研究費補助金 基盤研究 (B)
「ラシード・ウッディーン『歴史集成』写本のミニアチュールの総合的研究」
2018年4月〜21年3月日本学術振興会: 科学研究費補助金 若手研究
「ムガル宮廷における翻訳活動―『ヨーガヴァーシシュタ』ペルシア語訳の研究」
2018年4月〜22年3月日本学術振興会: 科学研究費補助金 基盤研究 (A)
「グプタ朝以降のインド仏教の僧院に関する総合的研究」
2018年4月〜22年3月日本学術振興会: 科学研究費補助金 基盤研究 (B)
「前近代中央ユーラシアの南北交通システムの総合的研究」
2018年10月〜22年3月日本学術振興会: 科学研究費補助金 国際共同研究強化(B)
「翻訳から見る近世南アジアの文化多元主義」
2019年4月〜22年3月日本学術振興会: 科学研究費補助金 基盤研究 (C)
「セキュラリズムをめぐる文化の政治とイスラーム:カシミールの事例から」