570頃 Makkaを支配するQuraysh族の(没落中の)Hashim家に生まれる
   《孤児として辛い少年時代を送り、成人後は商人に》
595頃 富裕な未亡人Khadijaに見込まれて結婚(「逆玉」)
   ―――→ 大商人となったが、既存の大商人たちから締め出される
   (メッカの抱える問題を自覚 → 洞窟での瞑想生活へ)
610 召命:大天使Jibril(Gabriel)による「誦め」の声
   ―――→ 苦悩のあと「神の使徒」としての自覚、身内とメッカでの伝道へ
     カアバ神殿に祀られていた神々の最高神Allahを唯一神に
(ユダヤ教、キリスト教の影響:偶像崇拝を批判
     《最初期の啓示の中身》
  1. 神の恩寵と力、神への感謝・礼拝の勧め
  2. 「迫りくる終末審判に備えよ」=善行の勧め(社会的弱者の救済など)
   ―――→ 若者を引きつける一方、メッカの大商人からは迫害へ
614頃 「悪魔の啓示」事件   cf) Salman Rushdie, Satanic Verses
*「これお前たちどう思う。アッ・ラートとウッザー、それにもう一つ三番目のアル・マナートを。彼らは高貴な白鳥、彼らの執り成しは期待できる。彼らの如き者は無視できない」(井筒俊彦訳)
   ―――→ 啓示の廃棄により、妥協の可能性消滅
619 叔父Abu Talib(保護者)、愛妻ハディージャが相次いで死去。「夜の旅」体験
622 Hijra(聖遷)決行〜真に自律的な共同体(Umma)の誕生
   =「神の支援の証」:部族対立の調停者として迎えられたムハンマド
     《Madina憲章》締結
  1. 意見の相違は神とムハンマドに任せる → 啓示に変化
  2. 宣戦・休戦はムハンマドが決める
623 Jihad(聖戦)開始〜実は、生活の糧を得るためのメッカの隊商掠奪
624 バドルの戦い(「勝利は神の証、預言者の証」)
   キブラ(礼拝方向)変更〜ユダヤ教と訣別/「アブラハムの宗教」イスラーム
625 ウフドの戦い(「敗北は真の信者を試すもの」)
627 ハンダク(塹壕)の戦い(「勝利は神の支援の証」)
628 メッカとの10年間期限付き休戦協定(al-Hudaybiyaの和約)
630 メッカ開城、カアバ神殿の偶像破壊
   「遣使の年」:アラビア半島の覇者に〜安全保障と交換に遊牧部族が「入信」
632 マディーナの自宅、愛妻‘A’ishaの膝の上で死去
中東政治論地域研究(中東)中東・中央アジアの社会と文化宗教学A地域文化研究A
これまでの研究活動TOP最近5年間のその他の研究・教育活動