1. キリスト教の成立(三位一体論・キリスト論の正統化)まで
- イエスを神の子キリストと信じる人々の宗教
- 律法ではなく信仰による救済(十戒のみの遵守、神と人への愛)を説く
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4B.C.〜30A.D.頃 ナザレのイエスの活動「神の国は近づいた。悔い改めよ」 |
☆イエスの死後〜イエスの復活信仰(cf.「イザヤ書」53・3-8)
- 人間の罪の贖いとしてのキリストの死
- キリストの復活にあずかる義人の復活
―――→ 福音の伝道、ローマ帝国による迫害の時代へ |
313 ミラノ勅令におけるキリスト教の承認(322公認) |
325 ニケーア公会議:アリウス派の弾劾(三位一体論の公認) |
380 東ローマ帝国テオドシウス帝によるキリスト教の国教化 |
392 異教禁止令(キリスト教が唯一の国教に) |
431 エフェソス公会議:ネストリウス派異端に(主として政治的要因による) |
451 カルケドン公会議:単性論派異端へ(キリスト論の確立) |
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注1)三位一体論
神は父と子と聖霊という3つの位格(ペルソナ)の中に、自らを同時に示す1つの神。3つの位格はそれぞれ完全に神性を持つが3つの神があるのではなく、存在するのは1つの実体、1つの神。
(神の子=「言葉」が受肉したキリストは霊に導かれ、キリストが地上を去った後、キリストは聖霊という形で信者の心に宿る)。 |
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注2)キリスト論
完全な神であり、完全な人であるキリスト。神性と人性は別個に存在しつつも、1つの人格、1つの本質の中に併存する |
2. 中東に残ったキリスト教「異端」(現在では、教義問題で非難し合うことはない) |
- ネストリウス派(アッシリア教会)〜キリストの人性を重視。聖母崇拝否定(マリアは「神の母」ではなく、キリストの母である)
- 単性論派〜キリストの神性を重視(ただし、人性を認めないわけではない)
アルメニア教会、エチオピア教会、コプト教会、シリア(ヤコブ派)教会
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☆東方典礼カトリック教会(十字軍時代以降に成立) |
レバノンのマロン派、シリアのカルデア教会、ギリシャ・カトリックなど |