「表記」「正書法」に関する問題の解決を支援するオンラインリソース


■オンラインリソース構築の経緯

本プロジェクトの構成員は,表記法,および,正書法が十分に確立していない言語の研究者です。私たちは,2001年〜2002年にかけて何回か研究会を開催し,それぞれが研究する言語の表記に関しての問題を提示しました(その内容についてはケーススタディの項をご覧下さい)。

その結果,概ね次のような共通の理解を得るに至りました。

  1. 表記に関する問題は,各言語・各社会固有のものがあると同時に、通言語・通社会的に類型化できるものも多いため、文字化に関するノウハウを共有することによって解決の効率化が期待できる。
  2. 言語学者の求める表記方法と話者コミュニティの求める正書法の間には本質的にずれがある。言語学者はこのことを自覚するべきである。
  3. 言語学者の当該コミュニティの正書法確立に対しての貢献は,アドバイザーとしてのもの以外ではありえない。正書法に関する最終的決定は(当然ながら)話者自身が下すべきものである。
      (この点については,「言語学者は正書法の制定にどこまで関われるのでしょうか?」の項にさらに詳しい論考があります。)
  4. アドバイザーとして言語学者にできることは,正書法に関して複数のオプションがある場合,客観的な立場から分析を行い,それぞれの利点,欠点を提示することである。

以上の議論を受けて,私たちは,次の二種類のページを作ることにしました。

もちろん,それぞれのページの内容は排他的なものではありません。どちらの立場に立つ方も,両方のページをご覧になっていただけたらと思います。また,必要に応じて,相互にリンクを貼ってあります。


トップページへ戻る