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教育セミナー >> 2007年度感想・報告 >> 稲光 康平
2007(平成19)年度
稲光 康平(九州大学大学院人文科学府イスラム文明史学専修修士課程)
 9月18日から21日の4日間にわたっておこなわれた中東・イスラーム教育セミナーは私にとって大変有意義で刺激的なものであった。以下、今回のセミナーに参加した私の感想を述べさせていただきたいと思う。

  今回は先生方による6つのセミナーと受講生の方々による4つの発表によって構成されていた。これらのセミナーおよび発表は「中東・イスラーム」という名にふさわしく、対象とする地域が多岐にわたり、もちろん内容も非常に興味深いものばかりであった。ただ、あえて苦言を呈するならば、近現代をテーマとするものがほとんどだったので、空間の幅だけでなく時間の幅を加えていただければ非常にありがたかったと思う。

  今回のセミナーにおける最大の収穫は、イスラームを研究するたくさんの同輩と出会えたことであったと思っている。九州大学に在籍する私には、私と同世代のイスラーム研究者と接する機会が極めて少ない。それだけに、今回のセミナーは私にとって非常に刺激的であった。朝から夕方まで、一日中、時間さえあれば、自らの研究のことやその他様々なことを議論し、情報を交換する。そして、各分野において最先端を走る大先生方のセミナーを聴いては議論を交わす。これほど贅沢な時間はない。自らの専門分野以外における知識の浅さを痛感する一方で、「幅広い知識を得なくてはならない」否、「もっと知りたい」という知的欲求を掻き立てられる4日間であった。私は大征服時代のエジプトをテーマに研究をおこなっているのだが、今回のセミナーでは先生方、受講生の方々ともに近現代をテーマにされている方が多かったように思われた。しかし、その中で様々な研究手法や視点、さらにはタームの使い方など普段一人で研究していては気づかないようなことを勉強させていただき、自らの視野を広げる最高の機会になったと思っている。

  このセミナーで学ばせていただいた多くのことは、今後の自身の研究の中で活かしていきたい。そして、今回の様々な人との出会いを今回だけのものにするのではなく、このつながりを今後も大切にし、これからも情報を交換し、互いに刺激し合っていきたいと考えている。

  最後に、お世話になった先生方、ともに受講した院生の方々、またこのセミナーに関与した全ての方に心から感謝の意を表したいと思う。どうもありがとうございました。
 

 

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