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教育セミナー >> 2006年度感想・報告 >> 平 寛多朗
2006(平成18)年度
平 寛多朗(東京外国語大学大学院地域文化研究科)

 「時間だから、そこで発表終わりにして」
大塚先生の一言で、最初の受講生の発表は打ち切られた。衝撃だった。大塚先生はその理由を淡々と説明し始めた。
二番目の受講生の発表者が始まる。フィールドワークから収集した画像をパワーポイントで示し議論を展開する姿に、彼も同じ修士生かと自分を振り返り一抹の恥ずかしさを感じる。
 そして質疑応答。
「これは君の感想なのか?それでは学問にならない」
またも大塚先生の一言であった。

 わきあいあいあの雰囲気を想像していたわけではない。しかし、ストレートな指摘に胃がきりきりきしむのを感じた。そして、自分の進もうとしている世界は、こういう世界なんだなと朧げに思った。
  初日終了後の懇談会で、何を言われるかに不安を覚えながら大塚先生に近づく。次々と自分の不備を突かれる。黒木先生から最後に一言。
「君はまだ煮詰まってないね」
すみませんと謝る私に、先生はなぜ謝るのかというようであった。

 大塚先生を始めとする諸先生方のご指摘は、何も学生を苛めようとするものではなく、『教育セミナー』の名のとおり学生の教育を主眼としている。4日間のセミナーを通して一番強く感じたのはその点であった。自分とは関係ない分野の発表であれ、先生方が指摘されることは、そのまま自分の勉強にもなる。
今セミナーを通して、何が自分に足りなく、どの点をより深くしていかなければならないかといったことがより明確に見えた。

  来年は修士論文を書く年である。来期もこのセミナーに参加し、ぜひ発表して諸先生方の意見を聞いてみたいと強く思う。それが自分の力になる。そしてよりよい形で論文を書きあげられたら、と思う。

 また今セミナーにおいて、様々な分野に関心がありディシプリンの違う学生に出会え、話せたことはとても貴重であった。他大学の話や諸先生の逸話などが聞けたのみならず、多様な経歴を持つ人達と話せたことは、視野が狭くなりがちな自分にとって人生勉強にもなった。

以上が感想です。

 

 

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