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教育セミナー >> 2006年度感想・報告 >> 島田 大輔
2006(平成18)年度
島田 大輔(中央大学大学院総合政策研究科)

  私は、他の受講生の皆様とは違い、イスラーム及び中東問題に関し専門的な学習を積んでいません。にもかかわらず、当セミナーを受講したのは、私自分のテーマが少しばかりイスラームに関連していたこと、にもかかわらず不勉強であったため体系的なイスラーム知識の摂取を必要としていた等が受講理由であります。そのためか、受講前は報告や議論について行けるか不安な思いが強かったですが、終わってみれば四日間のセミナーを有意義に過ごすことが出来ました。

  セミナーに参加してよかった点は以下の二点です。

  一つめは、セミナーを主催されているAA研の受け入れ体制が整っていたことです。事務の方々からは受講の何ヶ月前から定期的に通知が届き、また、個人的な質問にも逐一答えていただき、安心してセミナーに向かうことができました。先生方も、院生相手だからといって手を抜かれることなく、真摯にセミナーに向かわれている姿勢がひしひしと伝わり、当方としても襟を正させて頂きました。報告に寄せられたコメントも、その一つ一つが示唆に富んでいて、報告者のみならず、聴取者としても得るものが大きかったです。特に、受講終了後の、受講生一人一人の感想・評価に対しても真剣に耳を傾けられている姿を見て、受講してよかったと改めて思いました。

  二点目は、受講生との交流です。「イスラーム」もしくは「中東」という共通項だけで、よくもこんなに集まったかと思う程、ディシップリンも、地域も、関心も多様で、大変刺激を受けました。そもそも、当セミナーは課外活動でしたので、それを承知の上で参加された受講生一人一人の問題意識が高く、有意義かつ純度の高い学術的交流ができました。

  しかし、多少難点があったことも指摘できます。まず、「教育」セミナーと銘打たれているのにかかわらず、個々の報告内容が「専門的」であり、多少の敷居の高さを感じました。確かに、事前に要旨をお配り頂いたり、基本的な事項説明に紙面を割かれたりと、配慮はして頂いたと思います。しかし、興味深い個別の問題について知ることは出来ましたが、私自身が求めていた体系的な知識摂取は難しかったのでは、と思います。

  もう一点は、日程の問題です。四日間という短い期間に毎日朝から晩まで、毎日3,4本の報告を聞くのは集中力が持ちません。特に午後最後の報告は全然頭に入って来ませんでした。これは眠気に耐えるのがセミナーの目的だったのかと幾度となく思ったのは事実です。できれば、もう一日二日余裕持たせてカリキュラムを組んでいただけたらと思いました。もちろん、遠隔地からの参加者の方もいらっしゃいますので、議論の余地はあるかと思います

  とはいえ、四日間の長丁場セミナーを受けたこと、先生方と受講生の皆様と密度の濃い時間を共有できたこと、懇親会等を含めた場所で色々話を伺った上で培えた克己心はかけがえのない財産になったと思います。

 

 

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