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教育セミナー >> 2006年度感想・報告 >> 岸田 圭司
2006(平成18)年度
岸田 圭司(東京外国語大学大学院地域文化研究科)

 本教育セミナーは、私にとって初めての研究発表の場でした。反省することが多く、色々な意味でいい勉強となりました。反省内容については、ここでは割愛し、それが無駄でなかったことを、今後の私の研究活動で示していきたいと思います。以下、参加した感想です。

  参加して非常によかったことは、多様な地域における様々な研究に触れることができたことです。紙幅の都合で全員の発表について述べることはできませんが、特に印象深かったのは永田先生の講義です。研究者を志す上でもっとも重要な問題意識がどのように立ち上がり育ってきたかという過程や、また研究を通じての様々な出会いなどについて伺い、研究の方法論について模索している私は大変感銘を受けました。手書きでぎっしりと複写されたフィールドノートの現物も見せていただき、几帳面に写し取られたオスマン語に、埋もれた歴史を明らかにしようとする永田先生の強いご意志を感じました。翻ってみると、私は資金面の問題もあって、短期の調査で最大の効果をあげようとデジカメを多用しています。その結果、必要でない膨大な資料も持ち帰ることとなり、その取捨選択にかなりの時間が取られます。現地でできることは現地でやる、という姿勢は本当に大事だと思いました。また、今後の研究についても、「後2、3年、文書館に通えばなんとかなるかな」とおっしゃった言葉に、歴史研究とは地道な作業の積み重ねであるということを改めて認識しました。

  今回の諸先生方の講義は、研究の動機、ディシプリンによる方法論の違い、研究成果へのまとめ方など私にとって大変参考となるものでした。しかし、専門課程で研鑽している他の受講生にとっては、やや物足りないものであったかも知れません。また、セミナーへの要望ではありませんが、東京外国語大学は図書館の開館時間が短く、セミナー終了後に利用ができないことに不便さを感じました。受講後、興味深い参考文献や資料をその日のうちに見たいと思ったからです。最後に、注文していただいた弁当は毎日違うおかずでボリュームもあり、満足しました。以上です。

 

 

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