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教育セミナー >> 2006年度感想・報告 >> 岩下 曜子
2006(平成18)年度
岩下 曜子(名古屋大学大学院国際言語文化研究科)

 2006年9月に東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所において開催されたイスラーム教育セミナーは、論文を執筆する学生にとって、建設的な議論の場となり、大変有意義なものであったと思う。本セミナーの感想は、以下の三点にまとめることができる。

  第一に、最前線のイスラーム研究の知見が得られたことである。中東地域のみならず、中央アジア、マレーシアなど多岐にわたる地域研究の報告を拝聴することで、自らの研究対象のフィールドの枠に収まることなく、包括的かつ動的なイスラーム世界を知ることができた。それは私に新たなイスラーム観をもたらすと同時に、どの位置からイスラームを語るのか、改めて問い直す機会となった。

  第二に、イスラームに関心をもつ人々と交流がはかれたことである。様々なディスシプリンや研究分野をもつ学生から刺激を受けると共に、多様な意見に触れることで視野を広げることができた。また、異なるディスシプリンをもつ学生に対して、どの様に自分の論を展開することが有益であるのか、考える機会を与えられた。興味、関心を共有できる人々との交流は、大変充実したものであった。

  第三に、先生方から学んだ研究者としての志である。学生の研究発表に対するコメントのひとつ一つは、さらに論文が深まる示唆を与えられたものであり、大変勉強になった。また、どの様な質問に対しても、真摯に答えて下さり、先生方の知識の豊富さだけでなく、人間的な深さを感じずにはいられなかった。さらに、学生に対して、研究者として必要な姿勢を自ら示して下さり、先生方と共に学び合えたことを嬉しく思った。

  総じて、本セミナーは先生方にも学生にも恵まれ、大変有意義なものであった。この様な機会を与えて下さった先生方、スタッフの皆様に感謝いたします。また、イスラーム教育セミナーの益々のご発展とセミナーに参加された皆様のご活躍を心よりお祈りいたします。本当にありがとうございました。

 

 

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