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研究セミナー >> 2007年度感想・報告 >> 古川直樹
2007(平成19)年度 後期
古川直樹(広島大学大学院総合科学研究科総合科学専攻博士後期課程)
 本セミナーについては、以前このセミナーに参加され、現在スタッフをされている錦田愛子さんからのお誘いを受け、参加を決意するに至った。また、普段自分の指導教官を除いて中東を専門とする研究者の前で発表する機会がほとんどない環境にあるため、中東・イスラームをめぐる研究の第一線で活躍されるスタッフの先生方が充実する本セミナーへの参加は、自分にとって大学院のゼミとは異なる刺激や認識を得る格好の機会になるだろうとの思いも参加への後押しとなっていた。

  今回の内容は、前回と同様に参加者数5名、一人につき発表時間と質疑応答含め2時間という参加者にとっては大変ありがたいスケジュールになっていた。また、私を除く参加者の全員が本格的に博士論文を執筆されている方々ばかりであり、そうした先輩方の中身のある報告は、未だ博士論文の方向性を模索中である私にとって大変参考になるものであった。またこれとの関わりで、澤江史子さんによる「私の博士論文―博論提出に必要な条件―」と題する報告は、御自身の経験を時に赤裸々に語ってくださるものであり、その分博士論文提出までの道のりが如何に険しいものであるかが胸を打って伝わり、大変貴重なものであった。

  実際の研究報告に関して言えば、他の参加者の報告が非常に深い内容であったのに対して、私の報告は基礎的な面の不足も含め決して十分な内容の報告ではなく、非常に申し訳なく思っている。それにもかかわらず他の参加者と同様の時間配分を頂き、さらには多くのスタッフの方々から有意義なご指摘を賜ったことは大変ありがたいことであった。今回頂いたご助言は今後の糧としたい。

  さて私の気づいた本セミナーの課題は以下の二点がある。ひとつは前回の参加者の指摘と重複してしまうが、広報面での課題である。壮麗な写真に10名前後の研究者の名が連なるポスターにはどうしても敷居の高さを感じてしまう。とりわけ私のようにこのポスターに記載されているスタッフとの面識が持ちにくい地方の院生にとっては「恐いな・・・」というのが正直な印象ではないだろうか(実際に参加を決意するまでかなりの葛藤があった)。スタッフの顔写真、専門分野の紹介、参加希望者への簡単なメッセージを加えるなどの工夫があると印象も変わってくるのではないだろうか。

  いま一つは課題というよりも贅沢な要望となってしまうが、配布される報告レジュメは本体と資料編を分けたほうが実際の報告が聞きやすいのではないか、といったものである。もちろん事務の方々にはセミナー開始前の連絡はもとより、セミナー中においても細かなところまでお気遣い頂いた。そこからどれほどお忙しくされているのかも伝わった。故に、もしも可能ならば、という程度のものである。

  本セミナーの最後に、満期の残り2年間を過ぎても、何かしらの形で同様のセミナーを継続したいとのスタッフの声が聞けた。本セミナーが大学院生にとって非常に貴重な機会になることは間違いの無いことなので、是非今後も継続していただきたいと思う。もしもそれが現実的なものになるのであれば、いずれまた参加したいと考えている。そのためにも今後精進していきたい。
最後にスタッフの先生方および事務の方々に感謝を述べたい。本当にありがとうございました。
 

 

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