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中東研究日本センター(JaCMES)における研究活動
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"Negotiating Body and Negotiating Selves in Consumer Culture:
 Make-up Practices of Young Female School Teachers in Contemporary Cairo"

Junko Toriyama
(Ph.D. Candidate, Ochanomizu University)
鳥山 純子(日本学術振興会特別研究員、お茶の水女子大学大学院)

【報告文】

 2008年11月24日(派遣期間:2008年11月21日〜2008年11月27日)に行われた報告会への参加は、3つの点において非常に有益な経験であった。まずその一つ目は、当該地域に関する理解に富んだ人々の前で発表をし、彼らのコメントに対してリプライする経験を得ることができたこと、二つ目は、英語という言語を媒介にして自身の研究成果を報告する機会を得ることができたこと、そして三つ目は日本を拠点としない研究者との意見交換の場やそのためのネットワークの構築が図れたことである。さらに報告会の直接の成果とは離れるが、レバノンに初めて訪れ、ベイルートやサイーダといった町を直接見る機会がもてたこと、また限られたものではあるが現地に暮らす人々と会話をすることができたことは個人的に大きな収穫であった。

 日本において、私が研究対象とする現代の中東におけるジェンダー問題を対象とする研究者(国際協力実践者を含む)と意見交換をする機会は非常に限られている。とりわけ、海外の学会や研究の動向をリストサーブや出版された文献を通して私が知ることはできても、自分の研究を海外に発信することは難しい。この点において、当該分野における一級の研究者を相手に自分の研究を発表する機会がもてたことは替えがたい経験であった。発表へのコメントや質問に限らず、休憩時間に交わした雑談からは、今後の研究を進めるうえでの多くのアドバイスや励ましをいただくことができた。先生方のこうした反応は、自分が研究発表をしたからこそ生まれたものであり、参加者として場を共有するだけで容易に得ることができるものではない。この点において、個人的に海外の学会に参加する場合とは質も密度も異なるフィードバックとネットワークを得ることができた。

 また英語を用いて海外の研究者に対して発表をしたことは、単なる経験にとどまらない自信となった。研究を続けていけば海外に向けた研究発表の必要性は今後増大することは必至である。今回の報告会への参加は、海外へ目を向ける具体的なきっかけの一つとなった。リプライのまずさなど英語発表における課題をつきつけられもしたが、英語発表に対する抵抗以上に、そこにある楽しさや、より大きな達成感を発見した。

 さらに、日本に留まっていてはなかなか知り合うことのできない研究者と交流が図れたことは大変有意義であった。特に、自分の発表に対する評者以外とも交流をもてたことは、小規模な報告会ならではの成果であったと思う。大学院生という立場ではなかなか先生方と積極的に言葉を交わすことが難しいが、参加者が特定されお互いについての情報がある程度共有されているといった関係性があったからこそ、自分からコミュニケーションをもとめて動くことができたと思う。いまだ研究成果が限られている私にとって、これは非常にうれしいものであった。ずうずうしくも手渡した過去の拙稿に対して、必ず読むと言って下さったラシード先生のお言葉は忘れ難いものである。また報告会以外のプログラムとして行われたドイツ研究所への訪問でも、当地で研究をされている研究者と知り合うことができた。欲を言えば、こうした訪問にもう少し時間を割いていただければありがたかった。またプログラムの詳細が事前にわかっていれば、個人的なアポイントメントなどもとりやすかったかとも思う。

【謝辞】

 本報告会を行うにあたっては東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所の先生がたやスタッフのみなさんに大変お世話になりました。なかでも全ての日程にお付き合いくださった黒木先生、また雑多な事務作業をこなしかつ常に柔軟に対応してくださった千葉さん。お二人にはなみなみならぬご苦労をおかけしたことと思います。本当にどうもありがとうございました。

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