王爺廟調査記録



10. 王爺公壇


10-1. 左から千歳、朱府千歳、船王爺
左から千歳、朱府千歳、船王爺 96'1/3 
地点:福建省龍海市石碼杉排尾。

10-2.
創廟年代:不明。

10-3.
主祀神明(生日):千歳(3月24日)、朱府王爺(6月8日)、船王爺(11月2日)。但し、主な祭典は11月2日。

10-4.
配祀神明及び同祀神明(生日):福徳正神(8月15日)、玄天上帝(3月3日)、太子爺(4月9日)。

10-5.
祭祀圏:一三条街(九庵、10祠堂)。


10-6. 廟の外観
廟の外観 96'1/3 
王爺の起源:王爺はもとは36進士(宋代と思われる)で、生前、官僚の椅子がうまっていたので官位につけなかった。
皇帝が奸臣の言を聞いて、この36人を道士の法術で殺してしまった。そのため、彼らは死にきれず、様々な悪いことをした。皇帝も彼らを怖がって王爺という称号を与えた。

10-7.
送王船儀礼:あり。玄天上帝が入座するときにやる。解放前は、3メートルくらいの木製の船を水に流した。中にお茶や米、食べ物、紙人などを載せた。現在は紙製の船を11月1日に焼く。
この日は、「謝平安」の日。「請王」は、毎年農暦2月に日を占って外海(鶏嶼が見えるところ)へ行って迎える。この時、神像ももっていく。送るときは、招いたところへ行って送る。どの姓の王爺が来るかは決まっていない。
どちらにしても、本当の神は外海にいる。廟に常駐しているのは分身。「老大(村の長老)」が「童(シャーマン)」に何の神が降臨したのか神意を聞く。

10-8.
巡境(有無及び範囲):瘟疫が流行すると、で1つの令牌を選び出し、半日遊境した。

10-9.
分霊:不明。

10-10.
管理組織:不明。




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