本研究は、環北太平洋地域における「消滅の危機に瀕した言語」（危機言語）に関して、次の2点を主要な目的として調査研究を行う。―（１）これら危機言語に関して、歴史言語学的・類型論的な比較研究も視野に入れつつ、各研究者が研究計画によって収集したデータを検討しあう。（２）各研究計画の進行状況を報告しあい、検討するべき点を話し合うことによって、たがいに研究上の刺激を与え合うとともに、各研究計画のより円滑かつ効率的な進行をはかる。当該諸言語が系統的・類型論的に、またその社会的な状況から見ても著しい多様性を示すため、当該地域に関する各研究計画が円滑かつ効率的に行われるためには、研究者が相互に情報交換を行い、研究者相互の有機的な連携を保つための機会を持つことが必要不可欠である。このため、本特定領域研究の中の研究項目Ａ０２「環北太平洋」に関する調整班として本研究を位置づけ、当該研究項目に含まれる計画研究・公募研究の各研究代表者をメンバーとして迎え、本研究を構成する。