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研究代表者:渡辺己
研究分担者:弓谷行宏
海外共同研究者:P. Kroeber

 本研究では,渡辺がセイリッシュ語(なかでも特にコモックス語),弓谷がカイオワ・タノ語(なかでも特にトワ語)の現地調査をおこない,文法記述をすすめていく.両言語とも話者数が少なく,消滅の危機に瀕している言語である.渡辺は形態論のなかでも特にボイスの交替およびアスペクトの体系について,弓谷は特に動詞活用についてそれぞれ調査・研究をおこなう.さらに海外共同研究者のポール・クローバーが特に類型的観点から北アメリカ北西海岸先住民言語を研究する.

本年度は渡辺が三ヶ月半ほどセイリッシュ語の,弓谷がひと月ほどカイオワ・タノ語の現地調査をおこなう.渡辺はセイリッシュ語のうちコモックス語のなかでもホマルコ方言を中心に,従来調査研究の中心だったスライアモン方言と対比しつつ調査をする.弓谷はカイオワ・タノ語のなかでも特にトワ語にかんする形態論記述・研究のための資料収集を中心に調査をする.ポール・クローバーは特に渡辺とともに北アメリカ北西海岸領域の言語類型論の研究を進め,互いに常に連絡を取り合い,検討する.