研究計画

近世帝国を中心にイスラーム諸国家の王権と正統性を、A.称号/自称/他称、B.系譜、C.宗教・法、D.儀礼の4つの視点から分析する。これら関しては個別にはかなり研究があり、王権や正統性と結びつけられることが多いが、逆に今回はこれらを王権と正統性の方から照射し、比較による個別研究の統合を通じて、イスラーム史の再構成をめざす。具体的な活動として、年に一度の国内シンポジウム、年3回の国内研究会、現地における資料調査、海外の学会における研究報告・パネルの組織、海外の研究者を招聘しての国際ワークショップ、4年目の国際シンポジウムを行う。研究会・シンポジウムは公開で行い、若手研究者・大学院生の参加を促す。これらの活動を通じて、最先端の研究をイスラーム史というより大きな文脈に結びつけることが可能となる。