番号:011 年月日:財務暦6月18日 劇場:カドゥキョイのクシュディリにある劇場 劇団:オスマン劇団 演目:ある母の過失 構成:真実的感情的悲劇4幕 解説:配役にドン・アルフォンソやフェルナンドといった名が記されていることから 、いわゆるオスマン物ではないようである。ただし、オスマン的な物語について、そ の舞台を外国に設定して戯曲化したということも考えられる。メティン・アンドもこ の原作について特記してはいないが、オスマン劇団が1899年に上演したことを指摘し ている。本公演が1899年であるとすれば、財務暦6月18日には6月30日が相当し、曜日 (金)も一致しているため、このポスターは1899年のものと推察される。各幕の題が 、1幕「知られざる殺人」、2幕「殺人現場」、3幕「父の復讐を望む子供」、4幕 「恐るべき自白」と明記されている。さらに、配役について2幕以降は1幕から12年 が経過していることがわかる。このようにシリアスな殺人事件を題材とした芝居のあ とに、「義理の母」などという1幕物のコメディーが上演されている。やはり、1本 だてでは観客は満足しなかったのであろう。 画像を拡大する。 |
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