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岩崎 加奈絵

特任研究員

東京外国語大学
アジア・アフリカ言語文化研究所
〒183-8534 東京都府中市朝日町 3-11-1

Email: iwasaki.kanae[at]aa.tufs.ac.jp

個人ウェブサイト:

研究テーマ:言語学,ハワイ語


日本とも縁の深い土地であるハワイの固有の言語を、文献資料から読み解いています

ハワイ語を対象に文法研究を行っています。ハワイ語はオーストロネシア語族のポリネシア諸語に属する言語で、20世紀初頭くらいまでは日常的に使用されていましたが、ハワイの政治・経済が欧米化する中で英語に圧倒され、話者が激減しました。しかし1970年代以降のハワイ文化復興運動(ハワイアンルネサンス)やイマ-ジョン教育の努力により、現在も依然ネイティブスピーカーは少ないものの、消滅の危機からも少し遠く、危機言語の中でやや特殊な位置づけにあるといえます。そんなハワイ語の文献は18世紀~20世紀初頭までに数多く残されており、これらはハワイの人々が日常生活をハワイ語で営んでいた時代に記録された貴重な言語資料です。民話や新聞、行政文書など様々な資料に現れるハワイ語の文法規則を明らかにすることで、言語学的にも、そして願わくは言語教育的にも資するところがあるよう、主に文法的機能を担う要素について記述と考察を行っています。

最近取り組んでいること:

最近では空間表現やそれに関連する文法要素である指示詞・方向詞(動作の動きの方向をマークする語)などの用法について関心があります。空間表現を文献に基いて研究することには難しさもあるため、手法自体の模索を行いながら、今まで以上に慎重に文献のもつ情報を精査しつつ、視点や方向判断の基準点の変遷を追うことに取り組んでいます。また、ハワイ語に限らず、危機言語が有するテキストデータのアーカイビングにも興味があり、どのような取り組みがなされているのか積極的に学びたいと思っています。


研究プロジェクト:


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