AA研共同利用・共同研究課題
文法の動的体系性を探る(1):文法の多重性と分散性 (jrp000232)
プロジェクトの概要
期間:2017-2019年度
本研究は,一言語内に含まれる構造規則や文法パターンの多重性(多様な形式の併存)と分散性(局所的規則性)に焦点を当てる。従来の文法研究では,文法を一つの統一的な規則体系として捉えてきたが,実際の言語使用を見ると,構造パターンは使用環境によって大きく異なる。そこで本研究では,一言語の文法に内包されるバラツキが発音,語彙,形態法,統語法,文法変化など幅広い範囲の構造的規則に及び,その分布にも規則性が見いだせることを確認しつつ,内的多様性を本質的性質としてもつ新しい文法観・理論的枠組みの構築を目指す。
研究代表者 中山俊秀(AA研教授)
メンバー
研究代表者
AA研所員
共同研究員
- 青井隼人
- 大谷直輝
- 加藤昌彦
- 加藤重広
- 呉唯
- 下地理則
- 鈴木亮子
- 高梨博子
- 髙橋康徳
- 中山久美子
- 浜田啓志
- 堀内ふみ野
- 柳村裕
- 山下里香
- 吉岡乾
- Tsuyoshi ONO
研究成果
中山俊秀・大谷直輝(編)『認知言語学と談話機能言語学の有機的接点:用法基盤モデルの新展開』(2020年12月25日, ひつじ書房)
書籍情報
研究会
- 日時:2020年2月1日(土)13:00–18:00
- 場所:AA研マルチメディア会議室 (304)
- 使用言語:日本語
- 主催:基幹研究「多言語・多文化共生に向けた循環型の言語研究体制の構築(LingDy3)」
- 1. 吉川正人(慶應義塾大学)
- 「ホモ・レギュラリス: 規則に取りつかれた人類の生み出す文法という幻想」
- 2. 中山俊秀(AA研所員)
- 「言語コミュニケーションにおける言語の役割と言語使用の機能性を考える」
- 日時:2020年1月11日(土)13:00–18:00
- 場所:AA研マルチメディア会議室 (304)
- 使用言語:日本語
- 主催:基幹研究「多言語・多文化共生に向けた循環型の言語研究体制の構築(LingDy3)」
- 1. 高橋康徳(AA研共同研究員,神戸大学)
- 「通時変化への意識と変化のパタン:上海語の事例より」
- 2. 黒田航(杏林大学)
- 「言語表現が (文法的かどうかより),それが通用するかどうかをまじめに考えると,言語学はどうなるか?」
- 日時:2019年12月27日(金)13:00–18:00
- 場所:AA研セミナー室 (301)
- 使用言語:日本語
- 主催:基幹研究「多言語・多文化共生に向けた循環型の言語研究体制の構築(LingDy3)」
- 1. 中山俊秀(AA研所員)
- 「多様な個人の多様な文法がまとまるメカニズムを考える」
- 2. 伝康晴(千葉大学)
- 「相互行為の規範の社会性と認知能力の個人性の連関」
- 3. 木村大治(京都大学)
- 「コードが共有されない相手とのコミュニケーションの創発」
- 4. オープンディスカッション
- 「個別的知識・個人的知識と社会的知識」
- 日時:2019年3月10日(日)13:00–18:00
- 場所:AA研マルチメディア会議室(304)
- 使用言語:日本語
- 主催:基幹研究「多言語・多文化共生に向けた循環型の言語研究体制の構築(LingDy3)」
- 高梨博子(AA研共同研究員,日本女子大学)
- 「文法、スタイル、スタンス-IU末の2人称代名詞の直接・間接指標性-」
- 加藤昌彦(AA研共同研究員,慶應義塾大学)
- 「ポー・カレン語の「文語体」について」
- 全員
- オープンディスカッション
- 日時:2019年2月9日(日)13:00–18:30
- 場所:AA研セミナー室(301)
- 使用言語:日本語
- 主催:基幹研究「多言語・多文化共生に向けた循環型の言語研究体制の構築(LingDy3)」
- 山下里香(AA研共同研究員,関東学院大学)
- 「『話題提供するなのです』―文法と文末」
- 大谷直輝(AA研共同研究員,東京外国語大学)
- 「前置詞の補語句に現れる前置詞句」
- 松本善子(スタンフォード大学)
- 「名詞修飾節構文が示す文法知識の多重性」
- 全員
- オープンディスカッション
- 日時:2018年12月9日(日)10:00–18:00
- 場所:AA研マルチメディアセミナー室(306)
- 使用言語:日本語
- 主催:基幹研究「多言語・多文化共生に向けた循環型の言語研究体制の構築(LingDy3)」
- 中山俊秀(AA研所員)
- 「文法の多様性と「逸脱的構造」」
- 大谷直輝(AA研共同研究員,東京外国語大学)
- 「英語のbetter off構文が持つ統語的・意味的・談話的特性の記述の試み」
- 黒田航(杏林大学)
- 「そもそもヒトは逸脱文にどう反応するのか?ー日本語文の容認度評定データベース (ARDJ) 構築の研究(第一期) から,容認度(評定)の実態についてわかって来た幾つかの事柄」
- 加藤重広(AA研共同研究員,北海道大学)
- 「日本語における構造規則と運用規則の衝突」
- 吉川正人(慶應義塾大学)
- 「“The funny this is ...”: 誤表記が物語る慣習と創造の最適配合としての文生成」
- 全員
- オープンディスカッション
- 日時:2018年2月11日(日)10:30–18:00
- 場所:AA研マルチメディア会議室(304)
- 使用言語:日本語
- 中山俊秀(AA研所員)
- 「文法知識どのような知識で構成されるか:テーマの概要説明」
- 黒田航(杏林大学)
- 「文法の概念の最適化が妥当な記述と説明を与える」
- 吉川正人(慶應義塾大学)
- 「「幻想」の文法論 (仮)」
- 堀内ふみ野(AA研共同研究員,慶應義塾大学院生)
- 「語に関する知識はどのように形成されているか?:前置詞の使用からみる文法知識と文脈(仮)」
- 全員
- オープンディスカッション
- 日時:2017年10月7日(土)13:00–18:00,2017年10月8日(日)10:00–13:00
- 場所:AA研研修室(405)
- 使用言語:日本語
- 主催:基幹研究「多言語・多文化共生に向けた循環型の言語研究体制の構築(LingDy3)」
- 10月7日
- 中山俊秀(AA研所員)
- プロジェクト趣旨説明
- 青井隼人(AA研共同研究員,AA研特任研究員・国立国語研究所)
- 「多重文法 (Multiple Grammar) モデル概説とその理論的意義」
- 堀内ふみ野(AA研共同研究員,慶應義塾大学大学院生)
- 「日本語の日常会話から見る文法の多重性」
- 全員
- 言語パターンのジャンル差・スタイル差の実例の発表(1)
- 全員
- オープンディスカッション:文法の多重性が提起する問題
- 10月8日
- 全員
- 言語パターンのジャンル差・スタイル差の実例の発表(2)
- 全員
- オープンディスカッション:文法の多重性を踏まえた文法研究を考える
共同利用・共同研究課題ページに戻る