AA研共同利用・共同研究課題
漢字字体規範史研究 第二期 (jrp000173)
プロジェクトについて
期間:2010-2012年度
漢字字体には規範がある。本プロジェクトは,その規範の歴史的転換をもらたす強い影響力を持つ文献,及びその規範を忠実に反映した文献からなる「漢字字体規範史料」を選定し,漢字字体規範の史的展望を行なう。過年度までの「漢字字体規範史研究」 (2007~2009) プロジェクトで構築した「漢宇字体規範データベース」 HNG (http://joao-roiz.jp/HNG/)を研究基盤に置き,漢字字体史の科学的な編年規準を確立する事を目指し,その過程で史的・国際的検討に耐える漢字字体概念の一般化と文書化を行なう。又,HNGデータベースの拡張にも努める。(HNGデータベースは,「東洋文字文化の継承と発展に寄与する優れた業績」であるとして第一回「立命館白川静記念東洋文字文化賞」を受賞している)。
メンバーには,文献学だけでなく,工学(光学的手法による非破壊文書年代検査法)専門家を含み,唐代写本・奈良朝写経を多数所蔵する正倉院事務所所長,京都国立博物館学芸部副部長,海外からは大英図書館・フランス国立図書館の各敦煌コレクション責任者を(別途科研費により招いて)加え,編年規準の客観化・国際化に十分留意したプロジェクトとする。
研究代表者 石塚晴通(北海道大学名誉教授)
プロジェクト・メンバー(*は海外居住者。)
研究代表者
AA研所員
共同研究員
- 赤尾栄慶
- 池田証寿
- 江南和幸
- 大槻信
- 岡墻裕剛
- 斎木正直
- 白井純
- 杉本一樹
- 高田智和
- 山田健三
- Frances WOOD*
- Nathalie MONNET*
研究成果
研究会
- 日時:2012年10月22日(月)10:00-15:30
- 場所:本郷サテライト7階
- 池田証寿(AA研共同研究員,北海道大学)
- 「漢字字体史研究のための日本古字書データベースの作成」
- 豊島正之(AA研所員)
- 「HNGデータベースの実装」
- 石塚晴通(AA研共同研究員,北海道大学名誉教授)・岡田一祐(北海道大学)
- 「HNGデータベースの整備方針」
- 永崎研宣(人文情報学研究所)
- 「漢字同定の方法」
- 研究成果刊行物打ち合わせ・研究打ち合わせ
- 漢字字体史研究国際シンポジウム「字体規範と異体の歴史」
- 日時:2011年12月16日(金)10:00-18:00
- 場所:AA研大会議室(303)
- 使用言語:日本語,英語
- 西原一幸(金城学院大学)
- 「唐代楷書字体規範からみた『龍龕手鏡』」
- 池田証寿(AA研共同研究員,北海道大学)
- 「漢字字体の実用例と字書記述」
- 高田智和(AA研共同研究員,国立国語研究所)
- 「国研本大教王経の漢字字体」
- 紅林幸子(北海道大学)
- 「書法と書体」
- 岡墻裕剛(AA研共同研究員,北海道大学)
- 「HNGにおける字種・字体の認識と異体処理」
- 斎木正直(AA研共同研究員,北海道大学)
- 「HNG の利用を通して見た親鸞・明恵の字体」
- 賈智(九州大学)
- 「『新訳華厳経音義私記』所引の楷書字書の体裁・様式及び出典について」
- 日時:2011年12月17日(土)10:00-18:00
- 場所:AA研大会議室(303)
- 使用言語:日本語,英語
- 赤尾榮慶(AA研共同研究員,京都国立博物館)
- 「古写経の字すがた」
- 石塚晴通(AA研共同研究員)
- 「字体規範と異体の歴史」(基調講演)
- 小助川貞次(富山大学)
- 「敦煌漢文文献(漢籍)の性格とその漢字字体」
- Imre GALAMBOS (British Library)
- 「Huiyi characters seen in Dunhuang manuscripts(敦煌本に見える会意字)」
- 山田太造(人間文化機構)
- 「日本史史料における翻刻データの作成支援と共有手法」
- 白井純(AA研共同研究員,信州大学)
- 「「落葉集小玉篇」の部首配属からみたキリシタン版の字体認識」
- 日時:2011年12月18日(日)10:00-12:00
- 場所:AA研大会議室(303)
- 使用言語:日本語,英語
- 笹原宏之(早稲田大学)
- 「異体字・国字の出自と資料」
- 豊島正之(AA研所員)
- 「金属活字の製作に於ける異体字」
- 日時:2010年10月13日(水)10:00-16:30
- 場所:本郷サテライト 7階会議室
- 坂本昭二(龍谷大学古典籍デジタルアーカイブ研究センター)
- 「古文献の非破壊分析 -- 紙墨を中心に」
- 高田智和(AA研共同研究員,国立国語研究所)
- 「HNG収載各典籍の,漢字字体規範史の視点からの文献解題」
- 今年度HNGデータベース進行打ち合わせ,来年度以降研究打ち合わせ
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