こちらにはひと月に一度,AA研スタッフや共同研究員がフィールド調査の際に撮った写真を載せています。
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コロナ前は毎年一度くらい、中国・寧夏回族自治区(私の専門とする西夏の故地)で開催される「西夏学会」に出席していた。学会のエクスカーションでは「西夏博物館」訪問がマストであり、正直、毎年同じ文物を目にするのに食傷気味だった。
ところが数年来、コロナやロシア・ウクライナ紛争で、中国でもロシアでも、西夏文字の原文資料が見られなくなってしまった。2023年の夏、久しぶりに対面学会に招聘され、これまた久しぶりに「海外に所蔵される西夏文字」を目にすることができた。このような、断片化が激しくて文意もつかめない小片でも貴重な実見となった。以前のように、当たり前のように海外で原文調査ができていた時代が再びやってくることを祈念した。
2023年8月
中国・寧夏回族自治区銀川市西夏区・西夏博物館内
荒川慎太郎 撮影
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