こちらにはひと月に一度,AA研スタッフや共同研究員がフィールド調査の際に撮った写真を載せています。
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アラビア半島南東部・オマーンの北部を走るハジャル山脈は急峻な山岳地帯である。この山岳中の峡谷ではヤギをよく見かける。彼らは現地の人びとによって放牧されており、群れをなして谷底と高地の間を毎日行き来している。起伏に富み、往々にして人間には到達困難な峡谷各所にも難なくたどり着く様子を見ると、この四足動物にとって地形的な制約は問題ではないのだろう。道すがらトゲだらけの灌木を食み、岩肌を足音とともに進み、断崖を足掛け登っていく姿を見ると、彼らの高い身体能力に驚嘆せざるを得ないのである。
2020年1月4日
アラビア半島南東部・オマーン北部
黒沼太一 撮影
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