こちらにはひと月に一度,AA研スタッフや共同研究員がフィールド調査の際に撮った写真を載せています。
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インド洋西域のモーリシャスでは,奴隷或いは「契約労働者」として主にインド北部からやって来た移民の子孫が今では人口の大半を占めており,それに伴って主要な宗教はヒンドゥー教である。
島の南西部にある火口湖のガンガ・タラオはマラティー語で「ガンガの湖」を意味し,移民たちの祖国インドのガンガ(ガンジス川)を引喩的に表している。一般にはフランス語で「大きな池」を意味するグラン・バッサンという名前で知られるこの湖はモーリシャスに住むヒンドゥー教徒の聖地であり,湖岸には多くの寺院や様々な神像が立ち並んでいる。撮影した祭礼で用いられる言葉はヒンディー語であるが,講話は,隣のレユニオン島や少し離れたセーシェル諸島のクレオル語に近い,フランス語をベースとするモーリシャス・クレオル語で語られていた。
2015年8月2日
モーリシャス共和国,サヴァンヌ県
小田淳一 撮影
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