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今月の一枚 2013年10月

こちらにはひと月に一度,AA研スタッフや共同研究員がフィールド調査の際に撮った写真を載せています。

(写真の著作権は撮影者にあります。無断・無許可でのご使用は固くお断りします。)

カノム・チーンはいかが?

カノム・チーンはいかが?

カノム・チーンは,タイの米麺の一種である。石毛直道教授の「麺の文化史」によると,米を発酵させ澱粉にしてこね上げ,沸騰したお湯の中に押し出して作る。ベトナムのブン,マレーのラクサ,そしておそらくシャンのミーシェーも,カノム・チーンと同じような方法で製麺される。東南アジアの麺類の調理法は,汁かけ麺,和え麺,炒め麺の3つに大きく分けられるが,カノム・チーンはこのうちの第1のタイプで,カレーなどの汁物をかけて供される。写真の屋台では豚肉のカレーをかけて出していた。甘口のカレーが麺によく絡んで大変美味であった。

余談だが,カノム・チーンはタイ語で「中国の(ciin)菓子(khənom)」という意味である。一方で,先住民族であるモン族の食べ物であることから,名称もモン語由来であるという説を唱える人もいる。仮にそうだとしても,もとの名称はある段階でタイ語らしい形に変化したに違いない。なぜなら,モン語ではkh-のような出気音の子音の出現頻度が低く,khənomに類する形の語があった可能性も低いからである。

2010年11月19日
カンボジア,バンテアイ・メンチェイ州ポイペット
高島淳 撮影/澤田英夫 キャプション

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