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今月の一枚 2011年12月

こちらにはひと月に一度,AA研スタッフや共同研究員がフィールド調査の際に撮った写真を載せています。

(写真の著作権は撮影者にあります。無断・無許可でのご使用は固くお断りします。)

ラ・サレットのシスター

ミッチーナー市の郊外約3キロ,タッコン地区の一角に,ラ・サレット聖母修道会の約20名のシスターたちが暮らしている。
修道会の名であるラ・サレットは,フランスのグルノーブル近郊にある村の名で,1846年に村の近くの牧場で聖母マリア出現の奇跡が起こったことで知られる。フランスのほか,アメリカ合衆国,マダガスカル,ブラジル,ポーランド,アンゴラ,フィリピン,ミャンマーの計8カ国に支部がある。ミャンマーの支部は最も新しく,1990年代につくられた。彼女らは修道生活のかたわら,目の見えない人々のための慈善事業を行っている。

写真は修道院のホールで撮影したもの。シスターの一人が私の友人の昔なじみで,修道会への寄付金をそのシスターに手渡してくれるよう頼まれて訪れたのだ。迎えに来てくれた若いシスターが修道服を着ていたので,最初は四六時中そうなのだと思っていたが,彼女らは非外出時には平服でおり,その意味でこの写真は彼女らの日常をそのまま切り取ったものなのだ。撮影中に二匹の犬が闖入して来たが,人も犬も別段騒ぐふうもなくフレームに収まっている。これも日常なのだろう。

ごちそうになった夕食がホット・ポット(水炊き)というところが土地柄を感じさせる。しかしながら,勧められた赤ワインはまさかのボルドー。さすがはフランスを本拠とする修道会というべきか。

2010年12月23日
ミャンマー連邦カチン州ミッチーナー市タッコン ラ・サレット修道院にて
澤田英夫 撮影

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