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今月の一枚 2010年11月

こちらにはひと月に一度,AA研スタッフや共同研究員がフィールド調査の際に撮った写真を載せています。

(写真の著作権は撮影者にあります。無断・無許可でのご使用は固くお断りします。)

マダガスカル北西部地方のmitolon’omby

マダガスカル語でmitolonaは「捉まえる,取り組む,戦う」を,ombyは「ウシ」を意味します。したがって,mitolon’ombyとは,「ウシを捉まえる,ウシと取り組む,ウシと戦う」ことを指します。祝い事でウシを供犠する際には,男性たちが必ずこのmitolon’ombyを行います。それだけではなく,若い男性や壮年の男性とウシが複数集まるだけで,自然にmitolon’ombyが始まります。写真のmitolon’ombyも,ワクチン接種のために村びとたちのウシが集められた際に行われたものです。昔も今も,mitolon’ombyは,こぶしによる殴り合いのmoraingyと並んで,この地方において男性が「男らしさ」を女性にアッピールする絶好の機会です。とは言え,mitolon’ombyもmoraingyも終わった後はしばしば負傷者続出で,女性を魅了することはどこでも楽な事ではありません。

マダガスカル北西部
2008年8月
深澤秀夫撮影

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