ワタリガラス

　ワタリガラスは病気のふりをした。ワタリガラスは妻に言った。

「もし私が死んだら、土小屋に置きなさい。脂肪の塊で頭の形に作りなさい。太腸で帯を作りなさい。腸の脂肪で上着を作りなさい。盲腸で足を作りなさい。」

ワタリガラスは死んだふりをした。ワタリガラスの妻と子供たちは土小屋に運んだ。妻が運んでいる。子供たちが持ち運んでいる。妻が登っていて体を痛めたため、おならをした。 一人の子供が言った。

「お母ちゃん、お父ちゃんが笑っているよ。」

「おまえはでたらめなことを言っている。なぜお父ちゃんが笑うの？　昨日死んでしまったのよ。」

ワタリガラスの妻と子供たちは彼を土小屋に置いた。彼らは帰宅した。妻はいつも泣いている。ある日、彼女はまた泣いた。北極ギツネがやってきた。キツネは彼女に言った。

「なぜあなたは泣いているの？」

「だってお父ちゃんが死んだのよ。」

「こら、あいつがなにをしているのかって？　女と一緒に腸詰めばかりを食べて暮らしているんだよ。」

「おやまあ、なぜそんなことするの？　私たちはお父ちゃんをまたどうすればいいの？ 」

「シャコたちを捕まえて、羽根を取って、土小屋に置きなさい。」

彼らはそのとおりにした。ワタリガラスはシャコたちを見て恐がって言った。

「おお、悪魔だ。」

ワタリガラスは家に逃げた。

「お母ちゃん、そこに悪魔がいる。」

「こら、女の所へ行きなさい。」