パラメーシュヴァラ1世の寺院柱刻文 C30B3
Temple Inscription of Parameśvara I

吉祥。存在するものといまだ存在しないものとの主となって、大地における基体と変化体を生じさせる根本の自性であり、

存在と非存在とのどちらも自性とすることなく、存在として（世間として神として？）存在している存在と非存在としての存在とを一つのものとするものであり、存在と非存在との

最高のシャクティであり、月を宝冠にいだくものの体の半分となったものであり{fn1}、美しき体をしたものであり、［人々の］体においては体の主［シヴァ］を体としており、

［そのような］吉祥なる女神よ、崇拝しつつある我等に、自らのシッディによって勝利あれ。本質と非本質との

弁別に明晰な心をして、尊敬されるべきものであり、心喜ばせるものであり、罪と罪なきものへの恐れ{fn2}を好み、

このましきことをなし、名声の獲得を唯一の努力とし、世間を見渡すカリ神のカリの時代{fn3}において

現在と未来のよき人々を守るために、本性から生じるよき性質のよき特性の集まりによって

まさにダルマを拡げる彼、972（の年に）{fn4}吉祥に燃え立つ王、シュリーパラメーシュヴァラは、

金に象嵌された壺をかの女神の沐浴の場所に設置した。

供養のためにこれらが、一つの{fn5}最高の宝冠の飾り、きらめく腰飾りの紐

銀製の灌水瓶、孔雀の傘、大きな銀製の天蓋、

これらすべてが、金でできた、よい壺、ココ椰子半分の八つ分の容量の壺、

広い壺とともに、彼によって、彼女のために設置された。