最後に、フランス小咄ならぬマダガスカル小咄をひとつ。これは、やはり首都に上る夜間走行のタクシ・ブルースの中で、話好きのメリナ系の運ちゃんが眠気覚ましの余興に、メリナ系が多い乗客に向かって発したなぞなぞ風小咄。ちなみに、メリナ系の人びとは、家族や親族の間での性的な話題を忌避するという近代日本人にも近い道徳律を持っていることをお忘れなく。

左:マジュンガの発着所
右:マジュンガの発着所

左:マジュンガの発着所
右:マジュンガの発着所
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小学校で、先生が生徒達に訊ねました。「皆さん、世の中で一番ひどい臭いは何でしょう?(Inona moa ny fofona ratsy indrindra amin'izao tontolo izao ?)」。生徒達は答えがわからずみんな黙ったままでした。そこで、先生がヒントを出しました。「キで始まる臭いです(fofon'ki〜)」
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このキで始まるマダガスカル語に、あなたは何を入れますか?この時も、乗客全員の頭には、ある一語が浮かんだはずなのでありますが、恐らく小学校の生徒たちとは違ってわかっていてもみんな口には出せなかったのでしょう。ところが、運ちゃんが三文字の「正解」の単語を口に出すと、助手席に座っていた40代のメリナ系のおばちゃんがすかさず「あたしゃ納得しないね!そりゃ、キ×××さ!絶対!だって、臭いもん!」。
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では、この一文にてタクシ・ブルースに興味をもたれた方は、今度はその車内にてお目にかかりましょう!!!
Soava dia !!!(良い旅を!!!)
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