「言語文化データベースの構築とCAIの開発」

本プロジェクトの目的は、アジア・アフリカの言語を中心とした、多様な文化についての情報をデータベース化するための研究と、そのデータを利用して言語文化教育のためのCAI教材を開発することにあります。
 アジア・アフリカの言語の大部分は、「特殊な」言語と見なされ、極めて限られた学習の機会しかないのが現状です。また、その話されている地理的、文化的環境が、日本のそれとは大きく違うため、学習内容の理解が困難になることもあります。特に服装、行事、住居など言語による説明よりも、写真や映像にしたものを見たほうが理解が早いものもたくさんあります。
 また、言語学習そのものについても、テープレコーダによる録音教材だけでなく、ビデオや写真を組み合わせて構成した教材のほうが効果的なのは当然ですが、そのような教材を開発するには、言語、文化に関する画像、映像資料を常に収集、蓄積し、それを構成化して、いつでも利用可能なデータベースにしておかなければなりません。また、必要な資料を効率よく取り出し、それを有機的に結合して、教育用のCAIソフトを開発するには、一定のノウハウの蓄積が必要です。
 本研究所では、科学研究費補助金による、昭和63年度から平成4年度までの自動化研修システムの試作の成果を踏まえ、新たに平成6年度から、言語文化情報のCAI化の研究が進められており、言語文化情報データベースの実用化を目指しています。
 本プロジェクトでは、より多くのアジア・アフリカ地域の言語と、その文化的環境を対象にして、
 (1)CAI開発の資料となる言語・文化情報資料の理論的研究  
 (2)実際のCAIのプラットフォームとなるハードウェア構成の検討
 (3)現実に稼動しているCAI設備の見学、研究
 (4)CAIシステムの制作とその発表、評価
 (5)効果的なプレゼンテーション、ユーザーインターフェイスの研究を行い、実用的な言語文化に関する自動化研修システムの製作と運用を目指します。

共同研究員リスト(1999.10.1.現在)

上村 隆一 福岡工業大学 情報工学部
上田 美紀 中部大学 留学生別科
小森 早江子(海外出張中) 中部大学 国際関係学部
小川 英文 東京外国語大学

外国語学部

加納 千恵子 筑波大学 留学生センター
武井 直紀 東京工業大学 留学生センター
寺 朱美 北陸先端大  
陳 文シ(草冠に止) 日本大学 文理学部
深尾百合子 東京農工大学 留学生センター
益子 幸江 東京外国語大学 外国語学部
山元 啓史 筑波大学 留学生センター
伊東 照司 東京外国語大学  

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Nov 10, 1999

mmine@aa.tufs.ac.jp